【JWC保護情報】道をふらふら歩いていて… | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは

管理人の佐草です

 

今日は早速ですが、新しい子が保護されてきましたのでそのご報告をさせて頂きたいと思います。

 

96()の夜、のづた動物病院の獣医師から「片目のないタヌキが保護されてきた」と連絡を受けました。

詳しく話を聞いたところ、道をフラフラとタヌキが歩いていて、どうしたんだろうと前に回ってみると、右目が剥離してぶら下がっている状態だったそうです。

のづた動物病院に連れてこられてから獣医師が詳しく診てみると、顔を中心に咬傷が見られました。傷の深さから見て、推測にはなりますがアライグマに襲われたのではないかと思われます。この夏に産まれた子だと思うので、縄張りが分からずに入ってしまったのでしょう。

レントゲンで確認すると、脳にまではいっていませんでしたが、それでもかなり深く牙が突き立てられたようでした。


※⭕️の部分が一番酷い咬傷痕です。

※白い丸のようなものはエリザベスカラーのボタンが映ったものです。


右目はそのままにしていても腐ってしまい、傷の状態によっては最悪その部分から細菌感染を起こす可能性があった為、結紮切除(糸で縛り取る)しました。

左目は一応眼球はあるようでしたが、反射が全く見られず、神経がダメになってしまって見えていない様子でした。

その後、鎮痛剤と抗生剤を点滴で投与し、一先ずは安静にしておきました。

翌日、様子を見てみるとやはりグッタリとしていて、嚥下ができる状態ではありませんでした。それでも、横たわりながらピクピクと足を動かしていて、何とか頑張っていました。

次の日は、少しだけ嚥下ができるようになり、ほんの少しずつでしたがご飯も食べれるようになりました。唸る元気も出てきて、少し安心しました。

そして今日、また朝様子を見に行くと、立とうとする素振りを見せてくれました。身体も痩せ細っていて、力もまだ上手く出ていないよでしたが、ご飯を口元に持っていくと必死に食べてくれて、だいぶ回復している様子でした。



頭に深い傷がある以上、まだまだ油断はできません。いつ容体が急変してもおかしくない状況です。

それでも、出来る限りのことをできたら、と思います。



今回はタヌキの保護情報でした。

また経過をご報告させて頂きます。


お読み頂きありがどうございました。




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