管理人の佐草です。
今日は早速ですが先日保護されてきた子の保護情報と訃報をご報告させて頂きます。
今回保護されてきたのはツバメの雛でした。
7月7日(火)、のづた動物病院からさとやま保護センターにスタッフがこの子を連れてきました。話を聞くと、巣から落ちてしまったところを保護されたようです。ツバメは4月〜7月にかけて、大体の個体が2回子育てをします。この子は時期的に考えて2回目の子だと思われます。
移動直後は全く身動きをせず、自分で口を開ける元気もありませんでした。震えている様子もあったので、とにかく保温をし、フォーミュラーをお湯で溶かしたものとブドウ糖を数分置きに1mLのシリンジで与えていました。食事をするにも体力は奪われるので、そこらへんも加減しながら少しずつ少しずつ与えていきました。
本来であれば、ツバメ は夜に餌を食べることはありませんが、この子はかなり弱っていたので、結局この日は深夜3時まで餌をあげて様子を見ていました。翌日、また朝6時頃に餌をあげに行くと、ほんの少しだけ羽を震わせる仕草を見せてくれるようになりました。それからその日は、さとやま保護センターではなく、事務所にこの子を連れて行き、事務仕事の傍らで数分置きに給餌をしていました。すると、お昼を過ぎた頃から、ようやく「ピーピー!!」と鳴き声を上げて、自ら口を開くようになりました。目も薄らと開いてきたので、ミルワームや五分餌も混ぜて与えてみると、勢い良く食べてくれました。
だいぶ元気になってくれたようだったので、少しだけスタッフとホッとしていました。
しかし翌日、朝は元気にピーピーと鳴いて、餌を強請る様子が見られたのですが、お昼を過ぎたあたりに急に元気が無くなり、そのまま残念ながら亡くなってしまいました。
恐らく、その日はお昼過ぎから土砂降りの雨になり、一気に気圧が低くなったのに耐えられなかったのだと思います。
巣から落ちてしまった時点で、本来であれば相当弱っていたはずですが、よくここまで頑張ってくれたと思います。
最後の最後まで、本当に息を引き取る直前まで、ふるふると羽を震わせて懸命に生きようとしていました。
やはり、野生の子は強いなと改めて思いました。
元気に空を飛ばしてあげることができず、悔しいですが、今回の経験も必ず糧とし、次に生かしていきたいと思います。
ササちゃん、お疲れ様。よく頑張ったね。凄い強い子だったね。次に生まれてくる時は、もっともっと長い時間を生きれるように生まれておいでね。