忘れるのが好き、軽くなるから。

色々覚えるのがきつい、それゆえかな、

「積み減らす」という言葉がときどき脳裏に浮かぶ。

これ、岡本太郎さんの文章にあった言葉という気がするが定かでない。

やればやるほど何かが減ってゆく、やればやるほど軽やかになってゆく、、、。

積み重ねるというのは何事にも当たり前のことだし僕自身も沢山の積み重ねをしてきたが、それをどの程度信頼して良いのかは、まだわからない、むしろ積み重ねれば積み重ねるほどその積み重ねにこだわりたくないという欲望が湧いて仕方がない、という感じがリアルだ。

時間を新しく呼吸したい、ちょっとした行為を新鮮に楽しみたい。そんな気がいつもする。

様式とか形式とか習慣とか規範とかエトセトラ、なんかそういうものがとても、からだやたましいに、躾、を与えようとする、それ、いやだ、そう思いながら歩いて来た、気がする。

瞬時瞬間、なるものを思い切り経験し思い切り忘却する、そういう感じが好きなのかもしれない。

ダンスは忘却とかんけい、している、のかな、、、。

 

 

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前回公演・櫻井郁也ダンスソロ『心臓法則』(2024)

上演写真の一枚。

この作品の制作上演により、考え感じたことが多々ある。

ダンスについての、身体についての、

まだ未開の方向への試行錯誤に入ったかも、そう実感する。

感覚や認識の変化が鮮明になってきた気もする。

やがて何が生まれるか、神経がざわめく。

次作構想を始めている。

 

 

 

 

 

 

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櫻井郁也の前回ソロ公演「心臓法則」(2024)の当日パンフレット内容の一部紹介です。

画像下のテキスト、青い文字は上演時の景割、グレー文字の添書は振付ノートの一部を引用。

本人による関連文章なども、今後掲載いたしますので、よろしくお願いいたします。 

十字舎房・制作部

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言葉から壊れた、

だから、

あらゆる意味での言葉と、

言葉とは思えぬが実は言葉そのものであるすべてを、

もういちど、きき、

心臓に、

そして血液の感情に溶かし、

未来の花に、、、 

 

 

〈独舞『心臓法則』景割〉

 

1: これをこれというなら          Does it does


2: やがて、そして、かって、おまえは    And you


3: いかなるなにものをも          All and everything


4: いまこのここよりもはるかな       Far away


5: なくてあるもののないぶに        Inside of thing itself


6: わたしたちをよみがえらせてくれるものは、Twilight

 

 (2024年夏・櫻井郁也)

※転載禁止 No Reproduction

 

 

 

 

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年末年始の隙間に一人寒稽古というか深夜のフィールドワークを重ね、これが思いのほか収穫があった。新作構想も進めているが、まだフォーカスは待ちたく、あえて直感的というか出鱈目な時間の流れに寒気の刺激が相まって感覚的な受容があったのかもしれない。

年が新たになったらしいが刻一刻の経験はただただ続いて切れ目が無く、あたりまえながら、すでに新しい忘却も始まっている。その流れのなか、経験も思考も何もかも、忘れ思い出しまた忘れながら何かが少し残って、ということが数え切れないほど堆積しているというそのことにふと痛覚を感じる。

思い行い忘却する、という日々の河のなかで意識化されたものが何とか関係しあって、カンガエ、とかいうものが建築されてゆく気がする。これなしに何があるのか。

「まず書け」という言葉とともに、メモをよくとる習慣を子供のころに躾けられたが、これは忘却を前提にしていたのだろう。たとえば8歳のメモを、16歳のメモを、32歳のメモや59歳のメモを、と、膨大なこれの部分部分をふと読み返すとき、なぜか書いたその時の体験的な身体感覚が立体的に甦ってくる、何が書かれているかはあまり関係がないようだ。

メモというのは、その筆跡あるいは模様のようなものでも、その瞬時に書いたものなら何かしら記憶を呼び覚ます導火線になるらしい。考えるよりも、覚えるよりも、もっとすぐに、まず書くべきなのだ。踊りの稽古にもメモはあって、それは言葉ではなく運動感覚を肉体に刻印してゆくこれは暗黙知の蓄積行動と更新行動の鎖だ。インプロヴィゼーションの変化はその人の変化そのものと言えるのもこれに重なる。「踊り」は「経験」と「考え」と「身体」が深く結びつくものと思う。連続と非連続には実は境界がないに違いない。

これらに関連しているかいないか、シュタイナーが読み解いた「まず語れ」という古人の秘儀について、その凄さを年々痛感する。が、まだその前に僕個人はさっきの「まず書け」というところから再出発するしかない気がしている。再出発ばかりだが、それを続ける。さて。

 

 

 

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新年レッスン、は1/7(火)より始まりました。

 

 

 

 

 

2025

あけまして

おめでとうございます

 

明るく良い一年となりますよう、

心よりお祈りいたします

 

年々、思い沢山となっておりますが、

新たな作品に、日々の稽古に、

反映しつつ活動を重ねたく思います

 

みなさま

今年も、どうぞよろしくお願いいたします

2025年
櫻井郁也  十字舎房 スタッフ一同

 

May the new year

bring you a lot of smiles!

2025
Sakurai Ikuya /CROSS-SECTION

 

 

 

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新年は1/7(火)より

 

 

 

夏までは監修案件や協力も含め舞台関係の仕事が重なり集中するうち過ぎた。なかでも新作ソロ公演は特にエネルギーを使ったが、これによる思索などについては未だ反芻中であり、少し先になるが何度かにわたってこのブログに掲載したい。

後半期には過去作の記録を片っ端から見直す機会があり、映像や写真やノート類など調べながら確かめたことも多く、このところ、ダンスあるいは身体をめぐる新たな作業にも少し近づき始めている実感がある。作品の他にも記録を見直していて、近年ご縁をいただいたもので、23年だったか、現代美術の遠藤麻衣さんが担当されている美学校の授業でゲスト講師をさせていただいたのが非常に面白い経験となって色々ノートしていたのを読み返した。主に身体と受容についての作業だが、これはもう少し温めて、新年の春から新たな会場で展開しようと準備している『踊り入門』のリニューアルクラス(西荻・4/1稽古開き)に反映していきたい。

見聞きしたものは沢山ではなかったが、秋にNHKで放送された写真家・石川直樹さんの記録には相当な感動を覚えた。カメラを他者に向けるのではなく自らの「行動・生きざま」に向け続けていられる。生死の境を旅するような登山を続けながら生み出される写真の一枚から僕は痛いような輝きを感じる。まさに、美しい。いかにしてそれらが撮影されたかが生々しく報じられた。畏敬の念をあらためて抱いた。

最近ではクリストファー・ノーランの「インターステラー」の10年ぶりの再上映が素晴らしかった。既視感がないことに驚愕。今回の最新技術による上映は見えるものも聴こえるものもまるで別で、もはや哲学的ライブだった。絶望と孤独を通奏低音にした、直感と探求と挑戦についての宇宙演劇。巨大な画面と特別な音響の底に、物理学を通じて「愛という何か」を読み解いてゆこうとする思想が脈を打っていることを体感。修羅と希望についての、つまり、愛と未知についての意思がいま映写されている、そう感じた。終映時に満場の拍手が起き、余韻が長く続いた。

書きつつなぜか、メカスの「LOST LOST LOST 」の体験がよぎる。上記いづれも魂の旅に関わる経験だったからか。

もうすぐ新たな年が来る。

 

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踊るとき、死者を想うことが多い。

体や知恵を先人から贈られたからか、踊りが過去と未来を橋渡すからか。

今年も大切な人が何人か向こうに行かれた。会いたくても会えないままだった人もあれば、多忙を理由に会う機を逃していた人もあった。心残り、という言葉の体重が、ため息に重なるようになった。

毎日、なるものが実は奇跡的な出来事であることを実感する、実感しながら、時間に追いすがりたくなる。ゆっくり、少しでもゆっくり、たっぷりと、ひとときを過ごしたい。そう思う。

時間は生命の一部だと思う。時間への感情は生命への感情と同じだと思う。

この感覚が、ダンスに影響しても不思議はない。

ダンスは生きているときにしか踊れない。

 

 

 

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12月になったが紅葉が鮮やか。暦と違って身体は秋を喜ぶ。奇妙。どうなるか。先週なかば、久々に会う約束をしていた奴が逝って、そのあと急に紅葉が目にとびこんできた。こんなときにかぎって運に恵まれ、若い人の会を手伝う機があり、人が踊る姿も語る姿も眩しく思えた。喪失から何かを教えられる。こういうことが増えた。このごろ、名残り、という言葉を思い知る。ため息に重なって、この毎日なるものも実は奇跡的な出来事であることを実感する、実感しながら、日々に追いすがりたくなる。じっくりと、少しでもじっくりと、ひとときを呼吸したい、そう思う。この、経験したことのない内痛が、ダンスに影響しても不思議はない。ダンスは生きているときにしか踊れない。

 

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