テレビのサスペンス劇場からの『劇場版 旅人検視官 道場修作』 | (株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

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ついこの間始めたばかりだと思っていたこの会社も、干支で言うとひと回りを越えて、15年目に突入してしまった。その間には、コロナ禍や事務所の引っ越しも含めていろいろなこともあったかな。そんなことを思うと、まあ、よくここまで持っているかなというところだろうか。

ら かつての2時間サスペンスドラマの系譜から誕生したという『劇場版 旅人検視官 道場修作』(兼﨑涼介・監督/深沢正樹、椙下直哉・脚本)である。BS日テレというクレジットが最初に出たけれども、2時間ドラマとしては7年間も継続されたという人気のシリーズだったようだ。その、待望の劇場版といっていいものであろうか。兼﨑監督は刑事ドラマで定評のある演出家ということだ。

 亡き妻への想いを背負いながら旅に出る元刑事で辣腕の検視官だったという道場修作が主人公で、これを内藤剛士が渋く演じる。舞台は愛媛県の松山市だ。松山は、正岡子規の俳句とも所縁が深い。その俳句が作品の一つのキモのエッセンスとなっていくのである。

 愛媛県と道後温泉界隈の内子町の和蠟燭づくりなどを含めて、地域産業と観光案内の要素を十分に散りばめられた作品だった。その愛媛県を、元刑事で検視官を退いた道場修作が、亡き妻の書き残した俳句帖をもとに旅をしていくというところから始まる。そんな中で、20年前にあった事件の誤捜査が絡んでいる新たな犯罪が発生する。

 また、その事件に、旅先で知り合った高校時代の同級生だという俳句仲間のグループの人間が絡んでいるということが分かってくる。そのことで、もうすっかり刑事を退職していたはずの道場修作が、一時的に警察から呼び戻されるということになる。

 やがて、20年前の資料が手掛かりとなって事件が解決に向かっていくことになる。そこで、どんでん返しもあるのだけれども、ラスト前の30分ほどの時間はまさに2時間サスペンスドラマ風に関係性の種明かしが進んでいく。そして、それぞれが20年前の事件を引きずりながら過ごしており、そこで起きた今の事件に微妙に絡んでいくことが分かっていく。

 こうして、最後は落ち着くであろうと思われたころへ着地していくのだけれども、そのあたりはテレビドラマの定番のように収まるべきところへ収まったのかなという感じだった。

 そういう意味では、スリルやハラハラ感というのはそれほどなくて、ある程度は先が読めるかなというところはあった。まぁ言ってしまえば、それが観ている側の安心感でもあるのかもしれないけれどもね…、という気もする。そんなことを感じながら観ていた。

 キャスティングとしても羽田美智子や櫻井淳子、さらには和蝋燭の職人の前田吟や寺の住職の角野卓造、さらには道場修作の後輩となっている刑事の石黒賢。そして、その上司の里見浩太朗などは、テレビドラマっぽかったかなぁという感じだった。

 それでも、愛媛県の人や愛媛県をよく知る人、あるいは正岡子規が好きだったり俳句好きという人にとっては、影像的にも楽しめる映画だったということは言えるのではないか。作品としては、無難といえば大いに無難なフィニッシュでもあったのではないかなと思えるものだった。