岐阜県で開催中の社会人野球ベーブルース杯にい | 週刊テヅカジン

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 毎年、5月の1日から連休にかけて、社会人野球のJABA大会の一つベーブルース杯が、岐阜県で開催されている。長良川球場と大垣北公園球場で行われるのだが、2日目の大垣北公園球場に行った。去年の、この大会では、あれよあれと、勢いに乗って初優勝を飾った伏木海陸運送が1試合目に登場し、日本製鉄かずさマジックと対戦した。

伏木海陸運送の髙橋勇人(関東学園→足利大)

日本製鉄かずさマジック200 002 301=8

 伏木海陸運送    000 001 001=2

 

  セガサミー  000 300 000=3  

信越硬式野球クラブ000 020 30X=5

 

 今年はどうなのだろうかと思っていたけれども、初日はHonda鈴鹿に0対9で大敗している。そして、迎えたこの日は187cmの長身髙橋勇人(関東学園→足利大)が勝俣(東海大菅生→国際武大)にタイムリー二塁打を浴びて2失点。その後は抑えていたのだけれども、6回に勝俣に2ランを浴びて4失点となった。勝俣はこの日、一人で4打点と大活躍だった。

 かずさマジックは7回にも暴投などで3点を追加し、9回にも1番片岡(報徳学園矢→筑波大)からの3連打で留めの8点目を奪った。

2ランを放つなど、この日4打点のかずさマジック勝俣(東海大菅生→国際武道大)

 

 結局、伏木海陸運送はこれで、今大会では早くも2敗となり、今年は予選リーグでの敗退となってしまった。都市対抗予選へ向けて、立て直しということになった。

 2試合目の信越硬式野球クラブとセガサミーの試合は、セガサミーが4回に須田(千葉黎明→立正大)の二塁打など5安打を集中して3点をリードしていた。しかし、信越硬式野球クラブは5回に四球と内野送球ミスを切っ掛けに2点を返し1点差。そして、7回に原(東海大三→東海大)の安打からチャンスを作り、二死満塁から4番中道(帝京)の右前打で2者が帰り逆転。なおも続く大川(三重→名城大)もタイムリー打で5対3。このリードを6回からリリーフしていた3人目の荻原(松本一→日大)がしっかりと守り切った。

信越硬式野球クラブ・荻原(松本一→日大)

 

5点目のホームインを果たした信越クラブの樫山(紀南→日本福祉大)

 信越硬式野球クラブは、1954年に創部した電電信越が前身だ、その後、電電公社の民営化に伴いNTT信越となった。そして1999年にNTTの再編成によってNTT信越硬式野球クラブとなり、2010年からは現チーム名となっている。都市対抗は23回出場し、NTT信越時代にはベスト8進出も果たしている。

 クラブチームということで、選手の所属はNTT系企業だけではなく食品会社、警備会社、建築系会社などまちまちとなっている。ユニフォームには、それらのスポンサー企業名が入っていて賑やかだ。

 ところで、ベーブルース杯の由来としては、1947年に当時ニューヨークの病院で入院していたベーブルースを毎日新聞の特派記者が見舞ったことが切っ掛けとなっている。その折にサイン入りのカップを贈呈された。それに敬意を表して、都市対抗野球の草創期から社会人野球に尽力していた毎日新聞社が名古屋市で第1回大会を開催した。その後、開催地は長野、群馬、静岡、富山などを巡ったが、1970年から名古屋市に戻っている。やがて、1991年からは現在の岐阜県で長良川球場と大垣北公園球場で開催されることになっている。

 この大会で優勝すれば、自動的に秋の日本選手権出場権を得られるということになっている大会でもある。