関東大学ラグビーもいよいよ終盤戦、リーグ戦グルーブの第6節は夢の島で開催 | 週刊テヅカジン

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 関東大学ラグビーのリーグ戦グループは東海大と流通経済大が5戦全勝。それを昨年大旋風を巻き起こした東洋大と、さらには2勝3敗勢の大東文化大、立正大、法政大などが追うという展開だ。

 リーグ戦グループからは、上位3校がその後の全国大学ラグビー選手権大会に出場する権利がある。東海大と流通経済大が、ここまで5戦全勝で選手権への出場権をほぼ確保しているが、3位争いは極めて熾烈だ。

大東文化と立正大のファーストスクラム

 

大東文化大 36(17-17/19-15)32 立正大

 

 12日(日)の夢の島競技場では、大東文化大と立正大という2勝3敗同士の対決となった。まさにサバイバル戦である。前日、法政大が勝って3勝3敗としているだけに、この試合はそのまま3位争いのサバイバル戦という様相になってきた。

 一つのパスやキックなども、大きく影響していきそうな厳しい戦いである。そんな緊張感の中での試合は、最後の最後、ラストプレーまでどうなるかわからないという好試合になった。

大東文化大の円陣

 前半立ち上がりには大東文化が6分、12分にSO⑩小田嶋君(4年・秋田中央)、HO②西林君(4年・御所実)のトライでリードする。しかし21分に立正はFWが一体になった攻撃でFLシーバート君が抑えて追撃。23分に大東文化はSH⑨稲葉君(4年・御所実)がカウンターから一本奪い、ゴールも決まってリードを広げたが、29分に立正はPGで点差を詰めて、39分にラインアウトからチャンスを作る。そこから最後はLO④八木君(3年・日本航空石川)が抑えて、ゴールも決まり同点で前半終了となった。

立正大の円陣

 こうなると、後半の最初の得点が気になるのだけれども、3分に立正はPGを⑩ヴェイタタ君が決めてこの試合初めてリードする。

 しかし、10分に大東文化はSO⑩小田嶋君の鮮やかな飛ばしパスから、RW⑭原田君(3年・石見智翠館)が右隅に決めるトライで再びリード。さらに、21分にもSOの突進が止められても、FL⑥辻岡君(4年・和歌山工)がフォローしておりトライを決めて追加点。

 直後に立正も返して再び2点差としたが36分、立正は攻撃のキーマンでもあるNO⑧リモリモ君が危険なプレーでシンビン退場。残り5分を切ったところで、最後の攻防もあろうところだっただけに立正としては痛かった。

この日の会場の夢の島競技場

 直後に大東文化はゴール前の攻防が続き、何度も仕掛けていく中でLO④佐々木君(3年・八戸工)が抑えて貴重な追加点となった。ゴールも⑩小田嶋君が決めたのも大きかった。

 39分に立正も、1人少ない中でも抵抗を示してFL⑦三浦君(3年・仙台育英)が15m附近の混戦から抜け出て、そのままトライしたが、そこまでだった。

 ロスタイムでも激しい攻防が続いたが、大東文化が何とかしのぎ切って、3位争いへの希望をつないだ。

 なお、この試合での最優秀選手としては大東文化のHO②西林君が選ばれた。FW1列目の地味なポジションだが、トライも決めていたし、厳しいFW戦を軸となって支えたということも評価されたようだ。

大東文化大のチアリーダーたち

 かつては、大学日本一も経験している大東文化。伝統のモスグリーンのジャージが、今年はどこまで輝くのだろうか。この日は、学生応援団とチアリーダーもやってきていた。そういえば、大東文化は、箱根駅伝の予選会も1位通過だった。箱根駅伝でもかつては一時代を作っているのだが、今年はダークホース的な存在として注目されている。