秋季地区大会も終了して、高校野球は全国的には明治神宮大会を残すのみ | 週刊テヅカジン

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 11月に入って最初の週末ともなった3~5日の連休をもって、全国各地の地区大会が終了した。これで、高校野球カレンダーとしては主だったところとしては、15日からの明治神宮野球大会を残すのみとなった。

 秋季各地区大会での上位校は、地区割にもよるのだけれども、来春の第96回センバツ高校野球大会の代表校に選出される。今大会も32校ということだが、地区大会の実績からおおよその目安はつく。

東京都大会を8年ぶりに制した関東一は、センバツ出場もほぼ間違いないだろう

 

 また、各地区大会での優勝校10校は、15日からの明治神宮野球大会に出場して、秋の高校野球日本一を争うことになる。各地区大会の優勝校が出場するようになったのは、1997年頃から徐々にという形だったが、この制度が定着してからは、選抜代表校選出に明治神宮枠というのが設けられた。ということで、明治神宮大会の動向が、センバツの前哨戦という意味合いだけではなく、注目されるようにもなった。

 もっとも、このことに対しては、高校野球ファンも含めて、多くの意見もあるのだろうけれども…。現状はこの制度となっている以上、やはり、地区代表がどんな戦いをして勝ち上がっていってくれるのかということは、その地区の人にとっては意識するところではあろう。

関東地区大会は、栃木県大会で優勝したした名門・作新学院が制した

 

 なんだかんだ言っても、やはり高校野球は甲子園というところがシンボライズされている。だから、いかにしてその地に立てるのか、そこで試合が出来るのかということが、最大の要素となっていく。ノックアウト方式で、すべてトーナメント大会となっている夏の選手権は、勝ち上がっていくしかないというのが現実である。

 だけど、春のセンバツの場合は、発足当時の理念からも、招待大会という側面もあり、"選抜"される学校には、多少の幅がある。さらに、2001年からは、21世紀枠という選出方法も出来たことで、勝ち上がり切れなかったとしても、甲子園出場という僥倖を体験する可能性も大いにあるという希望も得られるようになった。 

 そんな意味合いも含めて、秋季大会の結果そのものも気になってくる。そうしたことも十分に踏まえた上で、21世紀枠推薦校ということで各都道府県高野連から推薦される学校にも興味がある。

今回の明治神宮大会では、東海地区代表としての出場の豊川は38年ぶりとなるが、フレッシュ感がある

 

 高校野球カレンダーでいえば、先週末で全国の各地区大会がすべて終了したことで、残る全国規模の大会としては15日からの明治神宮大会のみということになった。ただ、地区によっては、1年生大会や、各招待試合やそれぞれの地域での市内大会や近隣大会などを予定しているところもある。

 とはいうものの、今月いっぱいで高校野球は対外試合そのものが3月の1週目までは出来なくなる。そういう意味では、練習試合も含めて、今月が最後の対外試合での来季へ向けての課題などの確認事項が出来る期間だということでもある。

 11月にどういう過ごし方をするのか。そして、来春の3月になってのシーズンインで、どんなチームになっているのか。そんなところを確認していくのも、高校野球ウォッチングをしていると、楽しみの一つにもなっていく。