クズ旦那の弟、いわゆる
『義弟』は知的障害である
義母はクズ旦那が小さな頃から
『長男であるお前がゆくゆく
弟の面倒を看るのだからね』
要するにクズ旦那の女房である
私が世話を託される訳だ
結婚する以前からこの義母の
理不尽なルールに疑問を抱いていた
一人に問題を押し付けるのではなく
『やれる人達がやる』『複数で
担う』
私の考えはそうだった
何故義母がそんなルールを
決めたのかと言うと
その時私は、多分義母自身が
安心したかったから、だと
推測していた
だから私は戸惑いも大きく
自信も無かった
当時、テレビで知的障害者の大人が
雨のなか傘を指しながらじょうろで
花に水を与えている映像を観た
『うわぁ~〜!』『ヤバいわ』
知的障害者の不思議な言動に
一つ一つ反応しなければならない
止めさせるか、放っておくか
多忙な生活の至る場面で発生する
結婚する以前のクズ旦那の本性を
何も知らない当時の若い私は
清水寺から飛び降りる覚悟で
クズ旦那と結婚した
その間も義実家では『○○○さんが
弟を虐めるのではないか?』
何処をどう捻ったらそんな疑問が浮かぶ
のか『失礼にも程がある』と
拳を震わせた記憶がある
そんな私の結婚に対する大きな
覚悟をクズ旦那は想像すらしない
だからヒラヒラと不貞を繰り返し
散財するのだ
『もし、義母さんが倒れたら
貴方が義弟と義母の面倒を看る
のですよ』
私が一発発するとクズ旦那は
『え????』と頭が混乱したのか
目を点にしていた
血の繋がりとか家族の愛とか
こんなにあやふやな物は無い
子供達に対する愛は健在してるが……。