映画三昧 #1769 ⭐️⭐️* マン・ダウン 戦士の約束(15) | juntana325 趣味三昧

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アフガニスタンからの帰還兵が、廃墟と化した故郷で愛する家族を探し出すべく奔走する姿を描いた戦争ドラマ。妻子を故郷に残してアフガニスタンの戦場へ旅立ったアメリカ海兵隊員ガブリエル・ドラマーは、過酷な任務を終えてアメリカに帰還する。しかし、故郷の街はまるで異世界のように荒廃しており、住人たちの姿も消えていた。ガブリエルは一緒に帰還した友人デビンと共に、行方のわからなくなった妻子を探すが……。「トランスフォーマー」シリーズのシャイア・ラブーフが主演を務め、「スーサイド・スクワッド」のジェイ・コートニー、「オデッセイ」のケイト・マーラ、「裏切りのサーカス」のゲイリー・オールドマンが共演。「陰謀の代償 N.Y.コンフィデンシャル」のディート・モンティエル監督がメガホンをとった。


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近年だと「アメリカン・スナイパー」「ドローン・オブ・ウォー」で、帰還兵のPTSDがテーマになった。どれも悲痛な叫びが、聞こえてきそうな作品だった。この作品は、さらに帰還兵のPTSDの惨状を露呈する。それぞれの兵士が、心に傷を負って帰還する。外で戦争する以上に、内に問題を抱えてしまうのは、本末転倒。


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戦場で、自分の息子が拘束されているという妙なシーンが、フラッシュバックする。果たして、このシーンが、過去なのか、未来なのか、あるいは悪夢なのか、頭の中で様々な憶測をよぶ。しかし、話が進むと、PTSDが原因で妄想を見ているのだと分かる。現実社会を、戦場と見立ててしまう妄想、それは相当危険だ。自動小銃で撃ちまくる彼は、真剣そのもので、誰の制止も聞かない。アメリカ社会の銃乱射事件は、こういう輩の仕業なのか。彼の行動も、それを制止する警官も、こんな虚しい現実には、直面したくないはずだ。しかし、戦争によるPTSD患者は、20万人いるという。いつ暴発するか分からない爆弾を抱えているアメリカ社会は、弁護のしようがない。


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「マン・ダウン」というタイトルに、さらに、心が痛む。敵に撃たれて負傷すると軍隊用語で、マン・ダウンというらしい。そして、主人公親子がアイ・ラブ・ユーの隠語を、軽い気持ちからマン・ダウンにした。父親は、外傷ではなく、心に傷を負う、もしかしたら、死ぬよりも深い傷かもしれない。そして、子供に、マン・ダウンと手紙を書く。ラストのイヤーな気持ちは、味わいたくない余韻を残す。


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