【まとめ】【評価】【感想】#09-12 夜のクラゲは泳げない | じゅんぷーのブログ

じゅんぷーのブログ

ブログの説明を入力します。

 

目次
#09
#10
#11
#12
他シナリオ

 

#09『現実見ろ』

  評価:15/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点

▶ キャラクター:5/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

サンフラのイベント用イラストの依頼をみんなに相談しながら進めるまひると、まひるの決断と自身の過去により1人葛藤していた花音を描いた素晴らしい回だった。今回のすごみはキャラクターの掛け合いと構成がしっかりハマっていたこと。前半はまひるがJELLEのメンバーに自身の依頼に舞い込んだ依頼を相談する場面と、実際に詳しい話を聞く場面が描かれた。一方で後半は、まひるの話を受けた花音が自身の過去を思い出し、JELLEのミーティングの時にそれが爆発する様子が描かれた。建設的に物事を進めるまひると、過去の描写が描かれた花音によって2人が対照的に見えるようになっていました。そのかいあって最後の仲たがいする描写は高い理解度で見進めることが出来た。サンフラワードールズのように花音が壊す描写を繰り返させているのもいいなと感じました。とにかく構成がよかった。ま、もう少し早い段階で花音の過去について深堀高ったような気もしますが、この持ってき方なら納得できなくもないですね。

10万フォロワーを達成したところから物語は始まりました。グループとして一つ目標としていたものを達成できたということもまひるにとって依頼を受けるきっかけとしては十分だったのかもしれないです。で、その後はキウイ→メイ→花音の順番に相談し、その後花音ママに詳細を聞きに行く流れ。JELLEメンバーの会話に興味はなく、ママとの掛合いが重要。とにかく相手を気持ちよくさせる話術を持ち合わせてるんだろうなと感じますね。ママさんは間違ったことは言っていないので、私は彼女に対して負の感情を抱くことはありませんでしたね。視聴者の一般的な感想としてはどんな感じなんでしょうかね。で、うまく乗せられたまひるは依頼を受けることにしました。

物語の雰囲気が大きく変わった後半戦。花音がサンフラに加入してから脱退するまでを描いたものだった。前提として、この回想によって我々視聴者は理解しましたが作中のキャラクター(まひる、メイ、キウイ)は何も把握していないことは忘れてはいけない。で、それを踏まえてこの回想から今の花音が何を考えているか、感じているかを受け取る必要があるわけです(最後のJELLEの掛け合いで露わになったわけですが)。私は、花音はぶれる性格なんだなと感じました。これによってJELLEの目的も第1話の時点からぶれていて、それが今回のまひるとの確執につながったように思いました。サンフラ加入当初は、お母さんのために歌う、5万人に向けて歌を歌うことを目標にしていた花音です。ただし1年後に暴露によってアイドルグループが解散したことで何かが変わったと私は取りました。そしてそれがあの暴力事件を引き起こした。もちろん、元々仲間内にそういう人間がいたらぶん殴る人間だったのかもしれませんが、私は他のアイドルグループのそういった姿が花音を変えたんだと感じた。で、自身の暴力によりさらに変わる。結果今の花音が何を思って歌を歌っているのかはわからない。わからないというか、そこについてはこれまでの物語で語られていたようにわからないからヨルのために歌ったり、フォロワー数10万人を目標にしていたわけですね。で、今回そのどちらも瓦解したことで仲たがいが発生した。お、すべてがつながった気がする。しっくりくる理解になったかもしれない。ただね、花音の意見はわからなくはないとはいえ、言っていいことのラインと悪いことのラインがあるよな(笑)。あとこの場面、まひるの作画が崩れてて苦しい。

第9話目にしてようやくシナリオが進むのは遅すぎるような気がするが、この作品の終わり方も大体見えてきましたね。ガルクラと違って百合枠だと思ってみていたので今回の仲たがいは来るものがありました。早く仲良くやってほしい。

以上。

 

#10『推される側』

  評価:10/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):3/5点

▶ キャラクター:3/5点

▶演出(作画+美術+音響):4/5点

 

  感想

前回の勢いそのままとはいかなかった。むしろ勢いしかなかったことが問題かもしれない。

序盤でメイがサンフラと偶然出会って花音が歌う理由を聞き、中盤では花音が解散することを決心したことが順番に発生。終盤はそれらを受けて解散発表するライブ配信を行い、その中でメイが歌って花音の気持ちをどうにかこうにかする展開でした。サンフラと偶然遭遇して知りえた情報が何の意味もなかった後半の展開がきつい。これでは今話の中で解散宣言をしてそれを撤回しただけなんですよね。前回から何かが変わったような変わってないような感じ。何のための第10話だったのかがわからない。といいつつ、キウイの元に一通のメッセージが届いた描写でのひきとなったので次回に向けての展開作りはなされていた。今話の中でキウイは特段何かをしたわけでもなかったので、彼女のそういった一面を次回でピックアップするのでしょうかね。

前回の感想の中で花音が歌う理由について触れましたが、遠からずって感じでしたね。ママのために歌っていることは変わっていないのかと。今話でのメイの行動によって花音が歌う理由が配信の向こうにいる人の為とかになるんでしょうかね。強引が過ぎるんだよね。

以上。

 

#11『好きなもの』

  評価:10/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):3/5点

▶ キャラクター:3/5点

▶演出(作画+美術+音響):4/5点

 

  感想

キウイの回に見えて、その実まひるが自身の絵を見つける回だった?。

物語は3つの筋で進みました。1つ目はJELLEの面々が身バレしたこと。2つ目は絵を否定されたまひるが自身の絵を見つけること。3つ目は花音とめいが新曲の歌詞を改めて作成すること。で、それらをキウイとまひる、花音とめいの2グループに分かれて進めた感じ。3つ目については完全に独立していたし、次回以降に向けてのひき的な要素だった。なので今話でのメインはキウイとまひるがそれぞれの問題をどうやって解決していくかになります。

”まひるの問題を解決するために地元?大宮の倉庫に昔描いた絵を見に行く→そこにキウイも同行→同級生と遭遇しJELLEであること、不登校であることをいろいろ言われる→キウイが叫び散らかす→まひるがイラストを提出する”。結構むちゃくちゃ。(私は)キウイにとって何がコンプレックスで何がフラストレーションになっているのかがわからなかった。また叫ぶことで解決することが出来たのかは甚だ疑問に感じる。そしてそれを見たまひるが何かインスピレーションを得て自身の絵を取り戻したようですが、納得はできないです。まひるにとって最強のヒーローであるキウイが自身の存在について叫んだことで、まひるが自身の絵を取り戻したことに納得できない。

それとは別に同級生の性格がブスすぎて泣ける。高校生にもなって小学生の頃のこと今のことを比較してもの申すとかレベルが違い過ぎる。なんかそれ故に共感性がないのかもしれないですね。今時こんな奴いない世みたいな人がキウイの周りに多すぎるんだよね・・・。

次回に向けて、まひるからお願いする描写がありましたね。サンフラのイベントにJELLEも出してほしいと。まあ出るんでしょうね(笑)。それより気になるのが、前々回に喧嘩別れの形になった花音とまひるは回収無しなんでしょうかね。この2人が直接会話する機会はなくなりました。大きな変化だと思いますが、それはまひるは依頼をこなしているし、花音はふさぎ込んでいるからであって「確執」があったことについて深堀ってくれてはいないですよね。この2人のみにかかわらずあの場にはめいとキウイもいたわけなのに、なんていうかいつも通りで拍子抜け感はありますよね。次回以降で対面・深堀することで何かしらの答えを出すのでしょう。

以上。

 

#12『JELEE』

  評価:12/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):4/5点

▶ キャラクター:4/5点

▶演出(作画+美術+音響):4/5点

 

  感想

しっかりとした最終回を提示したなという感じ。
前半、後半に分けることが出来て、前半はサンフラ×JELEEのステージで、後半は完全に締めパート。尺は完全に半分半分だったので、思っていたよりステージが短く、また思っていたより今作の締めに時間をかけるんだなと感じました。
前回まひるがJELEEを出演させるよう依頼をしたところから今話は始まりましたね。で、オープニングがなかったのでいいテンポで進んでました。ママさんの美学の話(バズと炎上の差)は面白いなと思って聞いてました。恩を返したいからというのが彼女にとっての美学に当てはまったのは疑問符が残りましたが。で、ステージ。サンフラの後にJELEE。花音の出番になったが、聴衆の前で、聞こえない声が聞こえてしまい声を出すことが出来ない。私はこういう描写があまり好きじゃないんですよね。なんていうか見飽きた感は否めなく。しかも今回の場合、サンフラのセンターの人がまひるの絵を見るように促すことで解決しました。なんとなく茶番を見せられたなとうなだれました。もちろん渋谷に水族館を作るとまひると約束したことを回収しているものと理解しているんですが、納得はできないですね。またサンフラをこの場面で用いた理由付けがあまり思いつかない。まあいいや。無事ステージ終了(笑)。特に触れることはない。冴えた演出もなかった。どちらかというとステージ後の演出は多くの視聴者に刺さったんじゃないでしょうかね。エスカレータのところとか、クレジットのところとか。特にクレジットで「早川花音」という名前があったのは感動しました。ずっとママのために歌ってきたのが花音の中にあって、それがこうして歌った後に目に見える形になるのは良いですね。確かこの場面、SEもボイスも一切ない状態だったのがまたいい演出だなと感じた。また、5万人を言う目標を達成できたことは見事な回収でした。素晴らしい。フォロワー10万人という目標があったからこそ、この何気ない5万人を達成したという描写が映えますよね。目標を対比させるような演出ってあまり見ないので面白いなと感じた。ステージに関連した振り返りはこんなところ。残りの締めのパートについては感想はない。というか求めるものじゃないと思う。感じるんだ(笑)。動画工房のやりたいことをすべて出し切った感じですね。クオリティははっきりと高かったですね。多分、この作品に思い入れのある視聴者はその分だけ感動するでしょうし、そうでない人はそんなに良さを感じなさそうですね。私はどちらともといった所。あ、ちなみにめいのパンツは今作で一番感動しました。ありがとうございます。
おさまけとかいう作品で完全に終わったと思っていた動画工房でしたが、オリジナル作品でこのレベルのものを提供できるのであれば全然やれそうですね。来期は【推しの子】ありますし、このまま勢いを殺さず頑張ってほしい。NEW GAME続編まだですか。

本作のシリーズ全体について少し振り返ると、クオリティは担保されていた一方で、序盤の当番回以降、盛り上がる回がなかったかな。近年よく使われる炎上商法を用いての展開作りが随所にあったことで、視聴者は見慣れたやり口を感じたのは間違いない。このためシナリオ面では意見がだいぶ分かれそう。しかし先に書いたようにしっかりとしたクオリティで作られているので、不思議と見入ってしまうところがあり毎回楽しく見ていました。
以上。

 

その他のシナリオ