私の娘、紅梨(クリ)は脊髄小脳変性症の

DRPLAという病気を患っています。

 

脳が萎縮していく病気で、遺伝性・進行性・治療法はありません。

現在は寝たきりの状態です。

 

夫、千秋さんは4年前に、クリに薬が間に合う事だけを祈りながら亡くなりました。

 

どうか、DRPLAの治療法が

見つかりますように。

初めから読む場合はこちら

 

クリの病気が進行してく一方で、

千秋さんも変わっていきました。

 

私たちは、2006年にハワイウェブTVというハワイを動画で紹介するサイトを立ち上げました。

 

まだ動画が珍しかった時代。

ありがたい事に観光局やホテルの紹介映像を任され、

最初の数年は順調に進んで行きました。

 

ところが、

段々千秋さんの撮影する映像が、使えなくなりました。

カメラをガタガタ揺らし、綺麗なショットが撮れないのです。

 

またいつも怒っていて、

何をするのも荒っぽく、

クライアントにまで食ってかかる様になりました。

 

 

家でもクリや私を怒鳴り散らし、

整理整頓が得意だった彼の部屋は、

どんどん散らかっていきました。

 

ご近所の人ともトラブルを起こす様になっていました。

 

 

私は、大好きだったテレビの仕事を辞めて、

友人もいない土地で、

英語もできない環境が彼を苛立たせているのかと思いました。

 

 

それにしても酷いのです。

私が車を運転していると、信号が赤になっただけで、

「お前のタイミングが悪いんだ!」と怒鳴ります。

 

自分で物をなくしても、

「お前が注意しなかったからだ」と、叩かれました。

 

そして、

転びやすくなっていたクリの手を握って、

ぐいぐい引っ張って歩くので、

クリはそれで転んでしまい、、

 

そんなクリを、

「お前は気をつけて歩かないから、転ぶんだ!」と怒りました。

 

クリはパパを怖がっていました。

 

 

 

千秋さんも、何かがおかしいと、

私は思い始めていましたが、、

 

クリの病気の進行と、、

医療費の高いアメリカで、生活費も稼がなくてはいけないし、、

 

あまりにも心配事が多すぎて、

どうしていいのか、、

今振り返っても、一番辛い時期だった気がします。。

 

 

 

次回はこちら

 

 

 

 

千秋さんの人生を綴った動画はこちら。

(でも本当の千秋さんは、とっても優しい人です!)

 

私たち家族のことを書いた著書「OHANA : 家族」の読み聞かせはこちら

 

 

明日もいい日になります様に。