また期間が空いてしまった…すまない…
前回に引き続き立ち試聴のレビューになります。
前回は比較的イマイチと感じた機種が多かったですが、今回は良いと思った機種が多くなりそう。
試聴セレクトの基準は気になっている機種とメーカーを広く。値段とか見ずに聴きました。
※立ち試聴の為、パッと聴いて帯域バランス等、気になる箇所があり自分の選択肢に入らないなと
思った機種はあまりじっくり聴き込んでいません。その為オススメ機種以外のレビューは薄めです。
その他イヤピやフィッティングも試聴機そのままです。
①Westone UM Pro50 (2017 RedesignModel)
Redesignで透明感がアップ。カッコいい。
<オススメ度>☆☆☆ (試聴)
有名メーカーかつ中価格帯も多く、とりあえずここのを買う人も多いと思われるWestone。
そのUM Proシリーズのフラグシップ機です。プロ用のIEMとのこと。
5BAで、配置は低/中/高の3Wayに1/2/2。
比較的小型で装着感も良く、見た目もクリアシェルでカッコいい。
ノズルは細軸の樹脂タイプ。フィルタとかはない。
【音の特徴】
<バランス>高域6・中域5・低域6
エフェクトがかかったようなモヤホン…。
Westoneはとにかくモヤッとしていてモコモコした音なんですよね。
Pro30も20もどれもそうですので、おそらくそれがWestoneの音なのかなと思います。
優しい音とボーカルの曲ならキレイに聞こえるかもですが、EDMには絶対に合わない。
Wシリーズとか他にもシリーズがあるのでそちらに良いのがあるのかもしれない。
【総評】
スピード感とキレを重視する人にはまず合わないので止めておくのが吉。
モニターとして使うにしてもあんまり原音に忠実な気もしないんだけどどうなんだろう?
②カナルワークス CW-U12aEX
まさに高級IEMな外観がカッコいい。CWの文字もスマートで最高。
<オススメ度>☆☆☆☆☆ (試聴)
カスタムIEMがメイン?のカナルワークス。2BAで6万以上のなかなかな高級イヤホン。
2BAの配置は低/高の2Wayに1基づつ。ゴリゴリ多ドラの高級機とは対極のタイプ。
CIEMのユニバーサル版とのことでフィット感はかなり良好。クリアに配線が映えるCIEMらしさがあります。
ハンドメイド系はやはり高いが、あくまで音が良いか、合うかが本質。試聴は正義。
金属ノズルは正義。写真はCW-U02っぽいけどU12aEXも同じ。フィルタ類はない。
【音の特徴】
<バランス>高域6.5・中域6・低域7
帯域のバランスはとても聴きやすく良好。音質も値段に見合ったいい音です。
バランスとしては強調されているわけではありませんが、中音域がとてもキレイに聴こえますね。
低域のアタック感はBA機にありがちな細さを感じません。音圧も少し感じる程度で良く出ています。
どの帯域もクリアでキレのある音で、解像度の高さも感じられる良いサウンドですね。
【総評】
2BAだからこういう音なんだろうな、という想像を上回る音。
低域を少し強く出してくれる高解像度BAの音というのは本当に好みに合います。
味付けが濃いタイプではなく、フラット寄りですがキックはしっかり立てている感じがとても好きです。
どこにでもある機種ではないので試聴難易度は高いのがネックか。
③Astell&Kern JH Audio The SIREN SERIES-DIANA
見た目は本当にキレイ。
<オススメ度>☆☆☆ (試聴)
もはや知らない人はモグリと言っていいJHとAstell&Kern。RoxやLaylaはホントに凄い。
The SIREN SERIESのMichelleの上でROSIEの下の子のダイアナ。ツヤがあって見た目はホントに良い。
フルメタルだが既存のシリーズとは形はだいぶ違う。音導管の前にアコースティックチャンバーが
ついており、ROSIE以上の機種より音導管に汚れが入りにくいのは良い点。
3BAとなっており、配置は低/中/高の3Way。
値下がりも進んで今やミドルレンジなので興味のある人も多いだろう。
【音の特徴】
<バランス>高域5.5・中域5・低域6.5
これはホントにSIREN SERIESなのか…と思うようなモヤっとホンに仕上がってしまっている。
よくある低域がボヤけて全体がモヤッとしているモヤホンではなく、中高域がボヤけている珍しいタイプ。
低域の感触はそれほど悪くなく、ボヤけもないように思う。中高域が何故かボヤけている…。
【総評】
SIREN SERIESにしては安いと言っていい価格帯だが、他にとても良い機種も結構多い価格帯なので
わざわざこの機種を買うなら他にいい選択肢は必ずある。止めておくのが吉。
というか中古でROSIEやAngieでも買ったほうが絶対に良い。
発売時点から評価が悪く、価格の値下がりも激しい為…おおよその人にとってはハズレと言えそうだ。
Astell&KernとJHの音は大好きなので次回作に期待。
え、Layla AION?油田でも掘り当てられたら買います…。
④qdc NEPTUNE
見た目も無難な綺麗さで使いやすく、所有感も十分。
<オススメ度>☆☆☆☆★+ (試聴)
qdcも有名ですね。ここもCIEMや高級機がメインのメーカー。中華ですが別格です。
そんなqdcの唯一型番っぽくない名前が付いているエントリー機種です。NEPTUNE自体も有名ですね。
フルレンジ1BA機で3万と言うと高く思うかもですが、実力はお墨付きですね。フィット感も抜群です。
ノズル部はフィルタ等無し。
【音の特徴】
<バランス>高域6・中域6・低域7
ホントに1BAなの?と思うほどの低音の出の良さが特徴。BAなのに低音ホンと言っていいレベル。
低音もさながら中高音もとてもハイレベルで、聞き苦しい帯域が無い完成度の高い機種。
どちらかといえばキレや解像度が圧倒的な機種ではなく、うっすら温かみに近い柔らかさを感じる音。
そこもある意味BAなのにポイントかもしれない。
ボヤけに感じない程のうっすらとしたウォーム感、というのがミソ。このウォーム感は不快ではないです。
【総評】
オススメ度に初めて+を付けて誤魔化してしまうほど極めて☆5に近い。
ただ、クラブミュージックを聴く、という観点からすると個人的な好みとして優しい音よりは解像度に全振り
していてもらっても良いと思う所があります。決して不快なウォームさではないのですが
私には不要な為、買って不満のある機種ではないのですが満点は回避させて頂きました。
すこーし優しめな方が聴こえが良い方、耳が疲れやすい方ならこっちが満点で良いと思います。
⑤IKKO OH10 Obsidian
最近はフル金属筐体も当たり前になってきたね。耐久面にもメリットは大きい。
金属アレルギーには辛いブームかもしれない。
<オススメ度>☆☆☆☆☆ (試聴)
どんだけ~!のIKKOとは関係ないですが、IKKOです。中華メーカーですね。知名度は低いです。
OH1という機種の上位機種ですね。OH1は価格も安くそれほどいい音でも無かった気がします。
丹銅という真鍮より銅の多い合金を使っているようです。結構重いですが装着感は良いです。
ハイブリッド構成で、10mmチタンダイヤフラムDD+Knowles33518 BA。どちらもフルレンジっぽい。
ハイレゾも鳴らせるようですね。あまり興味はないです(EDMはハイレゾ音源とかないので)
ノズル部は金属メッシュ。合格。DDらしくベントポートもありますね。
【音の特徴】
<バランス>高域5.5・中域6・低域6.5
バランス感にとても優れた良チューニング機。不足や過剰は一切なく、低域に少し寄っている
まさにEDMに合う帯域バランスといった感じです。
確実にこの価格帯(2万前半)の音ではないです。解像度・解像感はまずまず十分なレベルです。
高音のクラッシュもキメ細かくまとまった音に聴こえます。量は少し控えめですが。
特徴として感じるのはキレのあるグッと引き締まった重低音がとても良い。音にパワーを感じます。
DDのおかげなのかな?
【総評】
聞いたこと無いメーカーだし、レビュー記事も全然ないしスルーしようとしているそこのあなたに是非。
実力はかなり高いです。3~5万のよく売れている機種にも勝てるんじゃないか?って思うくらい
良いモノを持っています。クラブサウンドには間違いなく合います。是非試聴してみて…といいつつ、
試聴機なんてそこらにはない。それが中華であり、無名メーカーなのです。
私を信じてポチっても良いと思います…よ?
あとパッケージが結構すき。ちなみにIKKOの読みはアイコーらしい。
以上、5機種を試聴してレビューいたしました。
今回のイチオシはOH10 Obsidianですね。というか手に価格で考えると凄くコスパが高いです。
よくよく考えたらあんまり絶賛機種ばっかりじゃなくなってましたが、良い機種、入れておきましたよ。
前回試聴した機種が20を超えているのでまだ消化も半分程度なのですが、比較的好みとして
フラットめでやや低音寄り、高解像感、アタック感とキレが揃っていれば大体高評価ですね。
音場や空気感に関してはあまりよくわかんないです。だってクラブサウンドはDTMだし。
イヤホンの時点でそれほど差が出ないですもんね。音像がズレるようなイヤホンは別ですけど。
次回は持っているイヤホンのレビューを挟もうかな。まだメイン機を紹介していないし。
11/18(eイヤの日)も近いのでまた試聴もしにいくかも。
おわりー