手持ちの短編小説をシナリオ形式に書き換えてコンクール応募しようとしている、と書いたのは6月のこと。その際、小説とシナリオの違いに結構苦労して、なかなか進まないとも。
→ 小説→シナリオ
無事書き換えが間に合い、めでたくコンクールへ投稿終了。
後は野となれ山となれ。
いや、さっくり一次で落ちましたけどね。
とはいえ、その時は書かなかったけれど、苦労したことがもう一点あった。備忘録として書いておこうと思う。
それは、視点の問題。
シナリオは、基本あれやこれやの情景を目でわかるように(ラジオなら耳で聴いてわかるように)書くので、誰がどうした、誰が何した、誰がこう言った、ということを客観的にセリフとト書きで書く。
が、小説は、勉強し始めてから意識するようになったことだけど、「一人称視点」「三人称視点」といった書き方がある。
「一人称視点」は、「俺がどうした」「私はこう思った」と主人公目線で書くやり方で、「三人称視点」は、「太郎は駆け出した」「花子は悲しく思った」といった自分目線じゃない書き方(神視点とも言われる)。
どういう小説を書くかによって、どちらがいいかな、と私なぞは何となくで選んでいるのだが、例えば伏線やら読者に隠しておきたい何かなどがあれば、それを上手く書ける方を選ぶのがよいのだろう。
で、今回、私がシナリオ化した拙作小説は、「一人称視点」だった。つまり、「俺はそんなものは欲しくない」「俺が〇〇に憧れていたんだ」とかいった文ばかり。
こういうのをシナリオにするのはかなり面倒だった。つまり、「俺」の一人語りで物語が進んでいるので、セリフの掛け合いが大切なシナリオでは、どうにも話が転がらない。
ナレーション形式で書いてみようかとも思ったが、そうすると本当に最初から最後まで「俺はこうだった」という語りだけで終わってしまいそうだった。
それで無理やり、「欲しくなかった」ものを捨てたり投げたりして周りが驚くシーンや、「〇〇に憧れていた」ことを、誰かが替え歌にして揶揄するシーンを作ったりした。
とにかく誰かと話したり掛け合ったり怒ったりしないと、シナリオというのは進まないのだな、と改めて思ったのだった。
まあ、そんな苦肉の策を、読み手が読み取れないわけもないだろうから、もし審査員の批評が聞けるとしたら、「小説的な」シナリオだと言われるのだろうと思う。
これは小説を書き始めてからよく言われるようになったこと。
でも私、実は最初はシナリオの勉強をしていて、かつて物語は全部シナリオ形式で作っていたんだが……それがどうしてこうなった?
今じゃ、シナリオの書き方がすごく難しく感じている。
(了)
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