我が家は幽霊屋敷じゃない。
ちゃんと人が住んでいて、動きもある。
ベランダには、洗濯や植木の水やりや布団干しなどで毎日出入りしている。
なのになぜ。
物干しの支えのバーと欄干との間の5センチほどの狭い隙間。そっと見れば必ず蜘蛛の巣が張ってあるのだ。
そのたび破って雑巾がけするのだが……一体何度繰り返しただろう。
いまだその戦いは続いている。
壊されても壊されてもせっせと作る。
作った本人(?)に遭遇したことはないが、見つけたらすぐに壊すせいか、かかった餌も見たことはない。
だからまあ、作るのは骨折り損のくたびれ儲け、かと思うのだが。
なんて、壊しておいて何なのだが、ちょっと自分に透過してしまう。
成果が得られないからやめる。
となれば、私が長年続けてきた「物語の創作」という作業は、蜘蛛さん以上にくたびれ儲けかもしれない。
相当前のことだけれど、ほんの少し、収入を得たこともあった。
今でもたま~に賞金をもらえることも無きにしも非ず。
でも、継続的でない突発的な、めちゃくちゃ低い確率で。
書いても書いてもお金にならない。
評価されない。
読んでくれる人も数えるほど(だからとても大切)。
となると書き続ける理由のうち、残るは「自分が読みたい物を書きたい」から。
それすら最近は書いている最中からもうわからなくなることがある。
書きたいことからズレている、ストーリーが迷走している、この主人公嫌いだなあ……等々。
それで、ヒントになればと過去作を読んでみたりすると……
ええ~? こんなの、本当に自分が書いたの? と思うような話も結構ある。
好きな展開、好きな物語、好きなディテール。
忘れっぽくなったこともあって、ラストのどんでん返しすら、「そういう結末だったっけ、この話」とか思ったり。
書いたのは自分自身なのだから、好きなことを散りばめてあるのは当然なのだけれど。
せめてこれからもそういう話を書きたいな。
アイディアに詰まるのは昔からで、書いている途中で手が止まることもしょっちゅうあったし、書き上がっても気に入らないことも年中だった。
と思い出す。
だからまあ、とにかく無理やりにでも書いて書いて書いているうちに、自身の満足度くらいは満たせるようになりたい。。。
蜘蛛の巣だって、見ようによっては模様はきれい。
そう思うと、一瞬でも「いいな」とせめて自分だけでも思える物語を書けたらと思う。
(了)
「文章テクニック」がお題の短編(ヒューマンドラマ)。5分で読めます!
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「シーンと描写」がお題の短編(ホラー&コメディ)。12分で読めます!
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「キャラクター 陰と陽」がお題の短編。14分、現代ファンタジー。
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***以下過去受賞作抜粋です***
✨第250回超妄想コンテスト「旅/冒険」がお題の短編で優秀作品に選んでいただきました✨
12分で読めます!(ヒューマンドラマ)
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✨第238回超妄想コンテスト「冬の朝」がお題の短編で優秀作品に選んでいただきました✨
14分で読めます! (恋愛)←ちょっと無謀なジャンル挑戦でしたが……_| ̄|○
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第231回超妄想コンテスト「天使」で、佳作をいただきました。9分で読めます!(現代ファンタジー)
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第213回コンテストで佳作に選んでいただいた「ポケットの中」がお題の短編はこちら↓
11分で読めます。(ヒューマンドラマ)
第185回コンテストで入賞作に選んでいただいた、「○○解禁」がお題の短編はこちら↓
14分で読めます。(ファンタジー)








