定期的に応募している短編コンテストで、久しぶりに佳作をいただいた。
それだけで嬉しいし、お祝いコメントをくださるフォロワーさんがいるのも嬉しいし、佳作だと主催者側からの感想ももらえるので、三重に嬉しかった。
第231回超妄想コンテスト「天使」で、佳作をいただいたのはこちら。9分で読めます!(現代ファンタジー)
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さて、裏話です。
今回の「天使」というお題に対して書いた「きみのおかげ」、どういったきっかけでこういう話になったか、という。
ひと言でいえば「ドラえもん」だった。
誤解なきよう先に書いておくけれど、私は「ドラえもん」が大好きである。
子どもの頃から、その楽しい便利道具の数々に憧れた。
特に欲しかったのが、「暗記パン」と「翻訳こんにゃく」。
翻訳こんにゃくの方はもう、こんにゃくではないけれどパソコンやスマホで実用可能になっている(微妙な訳も多いけど)。
超が百個付くほど暗記が嫌いだった私は、写して食べるだけで頭に入る「暗記パン」を本気で欲しかった。
こちらは未だ見かけないように思う。
とにかくそういったグッズにワクワクし、絵柄も好きだったので、発売された分の原作漫画は全巻持っていて、繰り返し繰り返し読んだ。
けれどつい最近、知り合いに言われたのだ。
「のび太が嫌いなの」と。
よくよく聞いてみれば、何の努力もしないですぐにドラえもんに泣きついては便利な道具で助けてもらうからだと言う。
これは私には全くなかった見方で、言われてみればそうかもしれない、と初めて思った。
それで、毎度泣きついてはその道具の利便性を生かせずちっとも成長しないのび太を、ドラえもんはどう思っているのだろう、と考えた。
もちろん、二人は親友なのでお互い大好き同士。
でも原作はそうでも、さて私のように歪んだ人間が、この二人の思いやりのバランスが崩れたらどうなるのか、と考えた結果。
いつも好意で助けてくれるドラえもん。
それに乗っかって甘えるのび太。
やがて、のび太はどんどん図に乗って要求を高めていく。
ドラえもんはそれに応えようとして、大変な努力を強いられるようになる。
でものび太はそのことに気づかない……となると。
最初は好意だったものが、違ったもの変わってゆくかもしれないな。
とか思ったわけで。
だから、元々は守護天使だった相手が、こちら次第でそうじゃなくなる。
といった話になった。
暗い……
でも、複数の方に、人間の弱さが描かれている、との感想をいただき、そこまでは考えていなかったのだけど、キャラには作者の人格が投影されるもの。
おそらく私自身が弱いからこういう話になったのだと思う。
そして、それを評価してくださった皆様に、感謝です。
(了)
「振り返る」がお題の短編です。11分で読めます。(ヒューマン・ドラマ)
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「片付け」がお題の短編です。7分で読めます!(現代ファンタジー)
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「約束の場所」がお題の短編です。9分で読めます!(ヒューマン・ドラマ)
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「ニセモノ」がお題の短編です。6分で読めます!(詩・童話・絵本)
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第227回コンテスト、「あと一回」がお題の短編で、優秀作品に選出していただきました。
11分で読めます。(ヒューマンドラマ)
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☆彡読み切り連載中⚾
「キッコのベンチ裏レポート」(ただいま第10話まで公開中)
第213回コンテストで佳作に選んでいただいた「ポケットの中」がお題の短編はこちら↓ 11分で読めます。
第185回コンテストで入賞作に選んでいただいた「○○解禁」がお題の短編はこちら↓ 14分で読めます。
バラを育ててはいけません (ファンタジー)