オバチャンの不思議な生態(24/12/8) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

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日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

自分も十二分にそういう年頃なので、傍観者とは限らないという自戒を込めて、ネタにするしかない、と思ったオバチャンの生態。



例えばスーパーで。

なぜそんなに寄ってくる? と思うオバチャンがいる。レジに並んでいると、カートの籠がこちらの腰辺りにぐいぐい突き刺さるほど。


嫌だなあと思って無理やり前へ詰めると、その分また詰めてくる。すると私も前を押す形になってしまい、後ろからはぎゅうぎゅうに寄られ、つま先立ちになってしまうくらい。

カートがなくても彼女の呼吸がかかってくるほどの詰め方。

これは、何かの列に並んでいるときや、温泉の洗い場などでも同様で。何故ガラガラに空いているのにすぐ近くに寄って来るのか、すごく不思議。

パーソナルスペースというものが違う世代なのだろうか。もっと距離に余裕を持とうよ……と思ってしまう。

 

人を頼る姿勢に驚いたこともある。

とある公衆トイレで。
最近は、手を差し出すだけで感知し水が出る蛇口が整備されているところも多い。

当然取っ手がないので、初めて使う人は戸惑うだろう。

困っている様子であれば、「手を差し出すと水が出ますよ」と一言かけるくらいは私もする。するとありがたがってくれるので悪い気はしない。

が、洗った水浸しの手をどうしよう、といった目で再びこっちを見てきた(ハンドドライヤーやペーパータオルはなかった)。


ちょうど手を拭いている私のハンカチにその視線……いや、貸しませんけど。絶対嫌ですけど。そこまでは親切になれません。

知らんふりしてさっさと出たが、その甘えっぷり、図に乗り度合いがよくわからなかった……。



また、旅行先で路線バスを使って回ったときのこと。

同乗していたオバチャングループが、どうも降りるところを通り過ぎてしまったらしい。で、降り口に立ったまま運転手さんにどうしたらよいかを延々と尋ね、発車時刻が大幅に過ぎてゆくのもどこ吹く風で、他の客も運転手さんもイライラ。

ようやく降りていき、いや、そこでまた立ち止まって、「で、私達、帰りはどうしたらいいの?」とのたまった。

運転手さんは白目を剝き、「知らんわ!」という一言を何とか飲み込んだように見えた。

路線バスをツアー観光バスと混同、運転手さんをガイドと勘違い、何でもかんでも請け負ってもらえると思い込む逞しさに脱帽した。


他、最近は交通系カードが浸透してきたのでなくなったが、昔は切符を買うために並ぶことがあった。

コンサートや野球観戦などがあれば、最寄り駅で「帰りの切符を今のうちに買っておいてください」と事前に放送がかかった。なので、行きの時点でもう、それはそれは長い列ができたのである。

そんな長い待ち時間の間、ぺちゃくちゃしていて何もしない。やれ自分の番になって初めて路線図を見上げ料金を確認し、それから財布を取り出す。だから倍の時間がかかる……というのは大概オバチャンだった。


すごく怖いのが、交差点を前後左右を確認せずに自転車ノーブレーキで飛び出してくるオバチャン。何ならスマホを見ながら。

こちらが徒歩だとケガさせられる、車だとケガをさせてしまう。
どちらも遭いたくない人災だ。

世界が自分のために回っている――つまり誰も彼もが自分をちゃんと見守っていて、危険を避けるよう動いてくれる。全て良きように計らってくれる。そう信じ切っているように見える。


まあ昨今はオバチャンに限ったことでもないけれど、……そういえば昔「オバタリアン」という漫画が流行ったことがあった。
つまり、小説のネタを拾った、と思えば、なかなかに愉快とも言えるかも。

(了)
 

 

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