最近はもっぱら8000字以内の短編しか書いていない。
短編の方が書きやすいから、というのが理由だけれど、実は楽ではない。
よく例えられるのが、短編は短距離走、長編はマラソン。
つまり、短編は最初からダッシュの全力疾走、長編はペース配分を考えてスパートをかけるべきときにかける、みたいな。自分はそんな感じに捉えている。
完成後、18万文字近くになった長編を書いていた時のこと。
短編と同じように「起承転結」を作り、その「起」の中にまた起承転結、「承」の中に起承転結……と分割して書く手順でプロットを作った。
思うがままに筆を走らせる作家さんもおられるようだが、私の場合、大体の方向をプロットで決めておかないと進まなくなる。
それでも、途中どうにもならなくなった一つが『長い交際期間を経て結婚した夫が事故死』という場面を書いた後。
なぜ事故死にしたかというと、彼がいると主人公が動く必要がなくなってしまうから。
でもいなくなったら余計動かなくなってしまった……。
で、結局事故死はやめ、遠距離の単身赴任に切り替え。
が、そうすると、それまで端々に匂わせた会話やそのための伏線エピソードを変更しなくてはならない。
どこにそういうのを入れたんだっけ? と探すだけでも大変で。
長編だと、それまで書いた中で自分でも忘れている文章や展開があって、読み直すだけでも時間がかかる。
それに加え、これがこうなってああなるはずだったけど、これがこうならないのでそうなって……と、変更が2倍3倍、いや2乗3乗に膨れ上がってゆくのである……(´;ω;`)ウゥゥ
書く人にもよると思うけれど、私の場合、ざっと全体を書き終えてから見直して齟齬を整えていく、という流れになることが多い。
短編なら何度でもそれができるのだが、長編だと「何度でも」という時間も体力もなく。
でも、そんな苦労がある反面、長編は長編なりの楽しさがある。
大きく風呂敷を広げられるし、人物のキャラや行動を細かく描写、エピソードを二重三重に張り巡らしたりができる。
短編は短編で、もちろん創作にかかる時間は長編より少なくて済むのだけれど、短いので無駄なエピソードや文言は不要。
自分としてはそこが好きで、「最小限の言葉で最大限伝える」ことを目指すのが楽しい。
ただ言葉足らずの説明不足に陥る危険性も大で、後から読み直して「ちょっと何言ってるかわからない」と思ってしまう駄作も多い。
そして短編は、とにかくアイディア勝負。
一つ終わるとはい次、といった具合に溢れんばかりに浮かべばいいけど、いつもその時点で唸っていて、そこが苦しい。
今もちょうど唸っている状態で、新作を書き始めることができていない……。
(了)
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バラを育ててはいけません (ファンタジー)







