ゴールが逃げていく(21/9/12) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

19都道府県で、緊急事態宣言の期限延長が決まった。


7/11に4度目が発令されて、8/22までのはずが9/12までとなり、またまた9/30まで延びた。

まあそうなるだろうとは思っていた。新規感染者は減少傾向とは言うものの、まだまだ怖い人数。

たとえ宣言が解除されたとしても、手放しで元のようにあれこれやっちゃうぞ、なんて気にもなれない。

でも、やっぱり外食も外飲みもしたいし、会いたい人に自由に会ってしゃべり倒したいし、観劇や野球、旅行にも心置きなく出かけたい。それが正直な思い。

それがまた先延ばしになった……諦めモードながら、いつになったら、という気持ちも膨らむばかり。

ゴールが逃げていく。

こんなこと、何処かで感じたような気がして考えてみたら、そうだ。昔、家庭教師のバイトをしていたときのことだった。

教えていた子に「10問やったら休憩しようね」なんて言ったら、やる気を出しすぎた彼がものすごい勢いで済ませてしまった。で、時間が余ってしまい、親の手前困った私は、「もう5問やってみようか」などとノルマを増やした。

今思えば、これ、契約違反というか、その子にしてみれば裏切られたような気になるだろうな、と。

他にも。

最近、定年を迎える知人や家族が増えてきた。でも、人材や人手不足のこんな時代、定年を引き延ばす企業も多い。

金利が悪いので退職金で左うちわなんて夢のまた夢だから、あるいは社会とのつながりを大事にしたくて、など働き続ける人もたくさん。

でも、働きたい人ばかりじゃない。リタイア後は縁側で茶を飲みつつ孫と遊んで過ごしたいなんて人もいただろう。そんな日は先へ先へと延ばされていく。

また。

子育てを頑張っている方だって、子供が保育園に入れば、学校に入学したら、少しは自分の時間が増えるだろう、とか。あと何年で社会復帰もありだななんて数えたりすると思う。

それが、その時期が先に延びたり見えなくなってしまったとしたら。

ゴール。
そこまで頑張れば、我慢すれば、というライン。

それが、近づけば遠ざかる。そのがっかり感はかなりのダメージで、その後の士気に大きく影響する。

あの家庭教師先の子は、その後私を信用してくれなくなり、「○問やったら」と誘ってもやる気を出すことはなくなった。

今になってそんなことを思い出すとは思わなかった。
あの子は元気にしてるだろうか……。

(了)

 


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