「コントが始まる」に泣いた(21/6/27) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

先週、日テレの連ドラ「コントが始まる」が終わった。

 

毎回毎回泣けてしまって、登場人物のみんなに「これからも頑張って」と思わずにはいられなかった。

 

結成10年経っても売れないお笑いトリオが、ついに解散を決める。簡単に言ってしまえばそれだけの話。

 

売れなかったその10年は無駄だったのか? たくさんのお客さんを前にコントをやりたかった夢は叶わず、最後の舞台も数人しか客はいない。

 

それでも、このトリオのコントにハマってしまった希少な女性、その妹、勤めるファミレスの同僚、トリオの一人のバイト先の焼き鳥屋、トリオのもう一人の恋人、そしてそれぞれの家族。


みんながみんな、このトリオを見守り、彼らのコントで何かが少しずつ変わり、忘れられないなにがしかになる。

 

脚本がとてもよくて、セリフはもちろん、毎回披露されるコントがそのときのストーリーにリンクしていて、笑えるけども泣けてしまう。優しいけれどグサッと来る。

 

私の場合、このトリオの10年は何だったのだろう、というところが胸に刺さった。

 

実際の芸人さんを見てもわかるが、売れ始めた時に既にアラフォーという方々も多い。それまでの下積みがものすごく長い。そう簡単に身につく芸ではなく、時間がかかる職種なんだろう。

 

私は「物書き」に挑戦中だけれど、同じようなもの。コンクールに応募して入選して物書きになるには、人にもよるけれど、やっぱり短時間ではいかない。

 

そもそもまず長編を書くならば、書き始めて書き終わるまでに数か月~半年はかかる。完成して応募し終わっても結果が出るまでに更に半年とか。そこで落ちたらまた次やり直し。これを10作繰り返すと10年くらい平気で経っているわけである。

 

その10年を無駄にしたくないから更に続けるのか。それともこれ以上の年月を無駄にしたくないからやめるのか。

 

私も何度も何度もそんな風に悩んできた。

そういう意味で、この「コントが始まる」は、とても身に迫るドラマだった。


脚本の金子茂樹さんは結構若いうちから活躍なさっているが、もしかしたらやはりそういう思いを抱きながら書き続けてきたのかもしれない。

 

解散した後の主人公は一体どういう選択をしたのか。これが本当に笑える。解散の話なのに、この「始まる」というタイトルの理由がよくわかる。そんな結末に本当に泣けた。

 

そして、そんな風に気持ちを動かしてくれたのは、このトリオの普段のおバカぶり仲良しぶりが、とても生き生きと楽しそうだったから。

菅田将暉くん、神木隆之介くん、仲野太賀くんの演技巧者に、とことんやられた全10回だった。

 

(了)

 

 

 

 

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