物語のカセ(21/2/14) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

何年か前、アメリカの連ドラにハマっていたことがあった。

 

ビバヒルシリーズから始まって、24、プリズン・ブレイク、HEROES、LOST、などなど。

どれも面白いのだけど、それゆえにseason1,2,3……とどんどん続編が出て、ハマると延々果てしなく見続け、他のことは何ひとつ手をつけられなくなるという、廃人覚悟が必要な秀作ぞろい。

 

中でも今、よく思い出すのが「ダーク・エンジェル」という2000年のドラマ。

ジェームス・キャメロンが企画脚本監督で、見応え見どころ十分。

 

簡単にあらすじをつまむと……

近未来、遺伝子操作により特殊能力を持った少女が研究所から逃げ出す。別れ別れとなった仲間を探しつつ、追手や巨悪に対してその並外れた運動能力を武器に立ち向かい、やがては世界改革に、という壮大な話。

 

これのseason2だったと思うのだが、主人公のマックスがウイルス感染により、恋人に触れると相手を死なすという体質になってしまう。だから抱き合ったりキスしたりができない(うろ覚えだが、確か別の人に対しては大丈夫だったのでハラハラする展開があった気がする)。

 

今の現実、思うように会いたい人に会えないというコロナの蔓延で、何だかあれがドラマとは思えなくなってきたな、などと都度都度思い出してしまう。

 

このドラマを夢中で見ていたのは、面白いというだけでなく、その設定がいわゆる「カセ」だな、と書き手として勉強になる側面もあったから。

 

カセとは、キャラへの制約のこと。

 

例えば、「ベルばら」のアントワネットは、フランスの女王で国王と夫婦だから真に愛しているフェルゼンと結ばれない。「女王」と「既婚」がカセ。


「スケバン刑事」の麻宮サキが、不良なのに学生刑事を引き受けるのは、殺人犯である母親の刑期を縮小する約束があったから。やめたくても「母親の死刑減刑」がカセ。


「名探偵コナン」などの推理物で、雪山とか離れ島に「隔離」も、他に助けが求められない、というカセ。


「宇宙戦艦ヤマト」だと、あと〇日で地球に戻らないと滅亡する。その制限時間がカセ。


映画「スピード」では、バスが時速80キロ以下になると爆発するという、そのまさにスピードがカセ。

 

……と、例が古めなのはご愛嬌ということで。


他、ベタに考えば、「身分違い」や「世間体」「異母兄妹」なんかもカセになるんだろう。

 

コロナから「ダーク・エンジェル」を連想し、「好きなのに相手に触れることができない」という設定から、「カセ」という物語作りの基本を思い出したわけです。

 

おうち時間もまだ長そうなので、そういう基本を見直して物語を書いてみるいい機会かと思う。

 

(了)




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