出来の悪い物語(21/1/17) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

今まで、いろんな場所でシナリオや小説の書き方を教わった。実際に書いたものにいろんな批評もいただいた。

でも、自分で読み直してみてもひどいな、と思う作品も多い。

 

中で、どこで教わっても、どんな人に読んでもらっても、自分で読み直しても、絶対にダメ出しの筆頭にあげられるものがある。

 

「ご都合主義」。

 

簡単に言ってしまえば、不自然な流れの物語のこと。


登場人物の性格や行動が急に変貌し万事上手く収まる、または悲劇となる。あるいはいきなり天災やら交通事故やらが起こって収束に向かうとか。


つまり作者の持って行きたい結末のために、都合よ~く展開させる傾向のことを指す。と私は理解している。

 

これは頭でわかってはいても、結構よくやってしまう。目的通りの結末を迎えてエンドマークをつけ、ホッとするのであるが、まあ先述の通り、誰に見せても自分が読み返しても、出来が悪い物語以外の何物でもない。

 

要は「あり得ない」ということ。

ファンタジーやフィクションのジャンルは「あり得ない世界」が前提だけれど、ちゃんとしたものには夢中になれる物語がある。その世界に気持ちが入っていける「あり得る流れ」みたいなのがあるのだと思う。

 

ここ一年の現実世界のコロナ禍が、私にはその「ご都合主義」の出来の悪い物語に見えてしかたない。

 

本人に自覚症状がなくて元気だから動き回って移すことがある。たとえ症状が出ても、移すのは発症の2,3日前という。あるいは軽症だからとあなどると突然悪化。


また、検査をして陰性でももう一度調べると陽性になることもある。風邪との区別がつきにくい。飛沫感染するからしゃべったらダメ、出かけたら広がる、感染経路の特定が難しい……。

 

等々、こんな特徴のウィルスを物語に登場させて、パニック映画なり小説なりにするとしたら。


……何じゃこりゃ。そのせいで起きる悲劇でも、ほっこりストーリーでも、泣ける話でも、空想上の物語ならついて行けない。

 

ストーリーがどう展開されようと「だってこのウィルスはこんなにもわけわかんないんだもん」みたいな言い訳が通る。不自然でも強引でもすべて成り立ってしまうのだ。


そんな「ご都合主義」なモノ、「あり得ない」だろ。無理がありすぎて感情移入も共感もあったもんじゃないだろ。

と、ダメ出しの嵐だろうと思う。

 

今の現実、ダメ出しでお蔵入りになる出来の悪い小説だったらよかったのに。

 

そういう「ご都合主義」の空想物語は修行中の物書きの習作に任せておいて、現実は少しでも早く落ち着いてくれればと思う。

 

(了)

 

 

 

 

 

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