6/19にプロ野球が開幕した。
コロナの影響で遅れに遅れた上に、「無観客試合」。
これ、重大な違反に対する制裁の意味が濃い言い方みたい。で、今回のような環境上致し方ない場合にそぐわない、ということで、「リモートマッチ」通称「リモマ」と急遽命名されたようだけど……
遠い昔にJRがE電という愛称をつけたことがあった。若い方は知りもしないと思うが、つまり全く定着しなかった。「リモマ」もそうなりそうな気がして仕方ない。
まあ呼び方はどっちでもいいけど、とにかく球場に全く観客を入れないペナントレースが始まった。多いところで5万人入る球場が、ガラガラ。どっか異世界に来ているよう。私はロッテファンなのでパ・リーグの試合ばかり観ているが、そういえば昔のパ・リーグ球場はコロナ関係なくこんなだった。最近はチケットが取れない程の人気に驚くけど、その頃は天然にソーシャルディスタンスだった。
無観客なので、当然鳴り物も声援も歓声もない。だから、キャッチャーが投球を受ける音、打球音、ベンチからのヤジなどがよお~く聞こえる。ホームランがバックスクリーンに当たった「ぼこん」なんて音もクッキリと。
これはこれで結構新鮮。
テレビの解説者によると、ジュニアとか高校生の球児から、「声の出し方がわからない」との質問をよくもらうらしい。この無観客試合、プロ選手がどういう声の出し方をしているのかを知れる貴重なチャンスでもある、という。なるほど、そういうメリットもある。
鳴り物や声援がないせいで、他にも想定外の事態が起きた。
神宮球場のバックネットにある解説席。窓がないそうで、だからアナウンサーの「キャッチャー、内角高めに構えました」などという声が、しっかり敵の選手に届いてしまうのだという。次の配球がバレバレになってしまうのね……。
そういえば、バッターはキャッチャーを振り返っちゃいけないということを初めて聞いたのはいつだっけ。それはルール違反で、あくまでキャッチャーの構えを見ずに次のボールを予想するのが醍醐味だってこと。
まあ生の応援がないのは、選手としては、活躍しても凡打してもヘボピッチでも反応が全くないわけだから、張り合いは大分目減りしているとは思う。アーチストや俳優がテレビよりライブや舞台へ足場を移すのも、そういった理由が一つにあると聞いたこともある。
それでもファンはテレビ越し、楽しんでます。盛り上がってます。野球がこんなにも生活の潤いになっていたことに驚いている。
7/10からは少しずつお客を入れるそう。席をいくつか飛ばして座る形にするのだろう。それはそれで、最近の球場は隣との距離が近すぎて荷物を置く場にも困るようなパーソナルスペースしかなかったので(観戦には細々小道具が必要なため大荷物なのである)、ゆったり落ち着けるという利点がある気もする。
でも、まだちょっと生観戦に出かけるのは怖いので、しばらくはテレビ観戦で我慢するつもり。
(了)
~~以下の小説サイトに投稿しております~~
↓↓↓よかったらお立ち寄り下さい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~