お給料の高さ(19/10/6) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

 企業ぐるみで何か悪いことをしたというニュースが出ると、会見で偉い人が頭を下げる。

 

 そういうのを見ると、「そうよ、偉い人はこういうことをするために平社員より高いお給料をもらうのよね」と思ってしまう。

 

 なぜこんな発想になるかという理由は、派遣社員だった○十年前まで遡る。

 

 その頃はまだ派遣という働き方が世間にあまり認知されておらず、パートとの違いもよくわかっていない人が多かった。そして、パソコンという機器も会社に導入されているか否かは半々くらいの時代だったと思う。

 

 私の場合、たまたま最初の就職先でパソコンを使ったため、そこを退社した後も「パソコン使えます」とアピールでき、そういう人材が少なかったので派遣先に不自由しなかった。

 

 そんな中の一つの会社でのことである。とてもたくさんのパート女性がいた。彼女達はみな親切で、新しく入った私に仕事の流れとパソコンの使い方を教えてくれた。

 

 といっても、パソコンは在庫の数を入力する、というだけ。彼女達にとってパソコンは数字を打ち込むだけの、つまりフォーマットの決まった用紙に書き込むのと同じ作業だったのだ。

 

 私はエクセルでそれを集計したリ、グラフを作ったりまでが一応仕事の範囲だったはず。でも、どうしてだか忘れたが、そこまで要求されることがほとんどなかった。

 

 というわけで、パートさん達と仕事はあまり変わらない毎日だった。でもあちらは「パート」、こちらは「派遣」。ある日パートさんの1人に、「何が違うのかしら。お給料? 時給いくら?」と、無邪気に尋ねられて詰まった。

 

 パートさんと派遣さんの時給はかなり違う。そうわかっていたので、控えめに「××円です~」と言ったら、その方のみならず、聞こえた全てのパートさんが固まった。その皆さんの顔に「同じ仕事なのにどうしてええ?」という文字が張り付いていた。

 

 そのことで彼女らの親切が悪意に変わったりとかはなかったが、納得いかないという雰囲気はピリピリと感じた。とても肩身が狭くて小さくなった私。

 

 でもあるとき。

 パソコンがフリーズした。データも吹っ飛んだ。そのときキーボードを触っていたパートさんはオロオロ。

 

 私はパソコンを立ち上げ直し、バックアップしてあったデータを全てコピーして元に戻した。パソコンを触ったことがある方なら、そういったリカバーは普通にできると思う。それをやっただけなのだが、パートの皆さんの目がまた変わった。「ああこういうときにこういうことができるからその時給なのね」と。

 

 普段は他と変わりなくても、いざというとき何かするために。そういう義務があるから時給が高いのだ。肩身が狭いとか小さくなっている場合じゃなく、そういう自負と責任感を持つべきだった。それが身に染み、背筋の伸びた一件だった。

 

 だから、役職や肩書だけで高いお給料をもらい、有事の際に収拾も謝罪もしないなんて上司を見ると、脱力してしまう。そしてそういう方、決して少なくはないなあと思う。

 
(了)

 

 
 

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