昔々のその昔……会社のデスクというのは、物を書くために存在していた。10個くらいずつが「島」と呼ばれる塊になっていて、電話は誰でも取れるよう個々のデスクの境目に置かれていた。稟議書だの議事録だの業務日誌だのを書くのに、ファイルやマニュアル等をどれだけ広げてもまだまだ広々と使えたものだった。
やがてパソコンなる物が登場し、けれど最初はフロアの端っこに「パソコンコーナー」として集められていた。当時はデスクトップ型で、重くてでかくて動かせず、だから使う時はデスクを離れて作業するという形。
それが、ラップトップ型が出ると、電話と同じように数人に1台の割り当てでデスクの島に置かれるようになる。当然、それは書類作業の邪魔になるわけで、それぞれが自分のデスク上からじりじりと押し出し、隣や前と押しつけ合いっこになったりした――小学生かっ。
やがて、1人1台のノートパソコンが与えられ、作業は全てその中に移行。データも業務連絡もちょっとしたメモ書きも。
けれど、やっぱり書類がなくなるわけでなかった。稟議書や業務日誌をメールなどでやりとりするとしても、それを作るための根拠資料や下書きは普通に紙だった。データ入力だって、アンケートとか請求書とかの書類の束を見ながらやるものである。とすると、その作業時、書類とパソコンをどう配置するのか。
未だに自分、「正しいパソコンの置き方」がわからない。パソコンの手前に書類を置くと、キーボードを打つとき邪魔である。右側はマウスがあるのでやはり邪魔。とすると左しかない。
けれど、テンキーを死ぬほど使う身としては、マウスをクリックしてテンキーに手を移して、というのが面倒で、左側にテンキーを外付けしている。とすると左に書類というのも邪魔なのだ……。
また、書類の位置をどうにか妥協したとしても、一枚、また一枚と終わった分をどこに置く? 下に重ねていけばいいじゃん、という話だが、それも大量になるとかったるい。
たまに紙に何かを書く作業をするとして、そのときにはパソコン自体がとてつもなく邪魔なのだ。使わないので蓋を閉めても、場所だけは1/4を優に取る。そのせいでデスクからはみ出した紙の部分に走らせたボールペンがブスッと突き抜ける。あ~もう鬱陶しい!
なんて思っているのは自分だけなのだろうか。この悩み、勤め先だけでなく家でも同じ。もちろん様々な便利遣いはしているのでパソコン無しの生活なんて考えられないのだが、そんな大事な相棒のくせして、未だにデスク上の配置に困る。
上の方に棚があるといいなあ……使わない時はそこにパソコン乗っけちゃって、デスク広々使いたいなあ、と日々夢に見る。
……ま、デスクが狭いのはパソコンのせいだけでなく、小物とか本立てとかあれもこれもがデッドスペースを作っているせい。だからきっとその素敵な棚、実現したとしても、いずれ物置と化す。いざというときにパソコン乗っけることはできなくなっているような予感は、充分にある。
(了)
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