ヒモ、◎、パンチ。これが投稿準備のための自分の三種の神器。
シナリオや小説のコンクールに応募しようとする場合、もちろん原稿を仕上げるのが最も大事。でもその後、発送するまでの作業が、意外と手間暇がかかる。
まずやっかいなのが、本文以外の添付事項である。
氏名住所経歴などの個人情報は今までの投稿分からコピペすればよいが、梗概=あらすじは難敵。
大体が800字制限だが、50~60枚のシナリオなどの内容をその長さにコンパクトにインパクトをもって収めるのはなかなか手強い作業なのだ。
時間を置いて見直すとひどい出来なことが多いので、直す時間を確保するため早めに作っておくようにしている。大体が本文がラストまで辿り着いた時点でざっくりあらすじを書き殴る。で、本文にああだこうだと直しを入れてどうにか提出できるな、と思った後にもう一度それを見直す。これだと一から書き始めるわけじゃないので心の負担がまるで違う。
で、やれやれ提出物が揃った、と思うわけだが、その後がまためんどくさい。
自分の場合、まずページ設定を詰め詰めで下書きしているので、募集要項の書式に直す。そのときに、「っ」「々」などが行頭に来ないよう禁則処理してあるか確認。改行などでの崩れがないかもチェック。
更にヘッダフッタを消す。「――」「……」などの二マスで一組の物の間が空かないよう変換。そうして印刷。誤字脱字の確認。
ここで三種の神器その1のパンチが登場。しかし自分のはちゃちい代物なので、一度に10枚以上の穴空けができない。地味に9枚ずつガッコンガッコン空けてゆく。
そしてその2、◎の出番。空いた穴の補強シールである。ただ、50枚以上ある紙全ての裏表に貼るのはさすがに面倒なので、上から5枚下から5枚だけに貼る(根がケチなせいもある)。
そしてその3、ヒモを通す。その結び方も、投稿初心者だった頃はテキトーだったのだが、最近ではハウツー動画が出回っていて、その通りに二重にかっちりやるようになった。
こうして仕上がった応募作品一式を、レターパックに封入。大体360円のもので収まる。昔は簡易書留で送っていたが、この方が安いしポストで出せる。
ただし、応募要項に「書留に限る」と注意書きがある場合はそうする。レターパックが書留の要件を満たすのかどうかわからないので。郵便局の人に訊いてはみたが「そう注意書きがあるなら書留をお薦めします」とのお返事だった。そうすると郵便局へ出向く必要があるので、更に時間の余裕を見ておかなくてはならない。
その投函をもってようやく投稿が完了するわけである。ーー脱力。
この作業に、毎回半日は費やす。だからあまりギリギリまで原稿に手を入れていると、せっかく書き上げたのに発送する時間がなくなってしまう、という悲しい事態になることを、長い経験の中で覚えた。
今ではこの作業、ルーチンと言えるほど普通にこなせる。それほどに投稿慣れ(だけ)してしまっていていいのか……との疑問がありつつ。
でも最近ではネット投稿というところも増えた。これまで述べてきた印刷以降の作業が全てパス出来るのだ。
何て楽なのだろう。出し終えたポストに思わず一礼二拍手してしまう解放感がないのは寂しくもあるけれど。
(了)
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