愛知県が誇る一流企業はたくさんありますが、みなさんの生活に近い企業と言えば、
「CoCo壱番屋」さんではないでしょうか?
とんでもないビッグ企業で、どこのお店も大繁盛していますねぇ。
今日はそんな「CoCo壱番屋」のお話をします。
昨日、娘と二人ではじめて「CoCo壱番屋」にカレーを食べにいきました。
娘は1歳半なのですが、カレーが大好きなので、パパと娘の最初の記念すべきココイチデビューです。
しかし、入った時間がまずかった・・・(汗)
丁度、7時くらいのピーク時で、満席じゃなかったけど、もう少しで満席って感じ。
ピーク時で申し訳ないけど4人掛けのテーブルで娘と横並びで食事をとりたいなぁという淡い期待はありました。
でも、最初に僕たちに応対した若いスタッフさんは、僕らが「2名」だと確認すると、全体を見渡した後、2人掛けのテーブルに僕らを案内しました。
そりゃそうですね。満席じゃないにしてもピーク時の店内。4人掛けに2人を座らせるというのは、非効率であるのは間違いありません。
でも、正直なところ・・・
「うっ。やっぱ2人掛けか・・・この時間帯はやむを得ないけど、対面でご飯を食べさせるのはまだ難しいから、望愛は膝の上にのせるか・・・」
少しだけ、残念な気分になった・・・
その瞬間でした!!
おそらく、オーナーの奥様だと思いますが(たぶんね)
猛ダッシュで、僕たちの進行方向に先回りして、一言!
「お嬢様と、横に並んでお食事されたいですよね♪こちらの大きなテーブルにお座りください!!」
とんでもなく最高の笑顔で言ってくれました(嬉)
最高に嬉しかったです。
僕は、愛娘のCoCo壱番屋デビューをすばらしいハッピーな体験で飾ることができたし、これからもずっと、このCoCo壱番屋に通いたいと思いました♪
さてさて、これからは賛否両論あるかもしれないが、あえて私見を言わせていただきます(笑)
最初のスタッフさんに問題があったのか?ないのか?という問題ですが、
確かに、マニュアルでガチガチにしたら、小さい子供連れの家族は二人であっても4人掛けのテーブルに通すというルールにできると思います。
でも、今回の件で大事なことは、おそらくオーナーの奥様が子供を育てられた経験があるから、二人掛けでは満足な食事をとることができないと、経験的におわかりになられていたということだと思います。
つまり、若いスタッフに「4人テーブルに誘導する」というマニュアル教育をすることはできても、その次に違う展開が訪れたら、その子自身の経験が無いから、「わからない」し「対応できない」のです。
これは、能力がないのではありません。
「わかるはずがない」のです。
こんなことは、世の中にはたくさんあります。
2年前に子供を授からなければ、私もこのような感覚になることもなかったでしょう。
他に言えば、経営者にならなければ、経営者の気持ちはわからない・・・よく言われることです。
女性でなければ女性の気持ちはわからない・・・
男でなければ、男の気持ちはわからない・・・
落ちこぼれの気持ちは、落ちこぼれにしかわからない(私の中学・高校時代の話です)
補欠の気持ちは、補欠にしかわからない。
エースの気持ちは、エースにならなければわからない・・・etc
僕は思います。
経験してみないと、わからんのです。
薄っぺらい心のマニュアルで、あたかも「できている」ようにみえても、それは、その場だけしか通用しない、鳥かごの世界のマニュアルです。
実際の人間は、そんなに薄っぺらくありません。
組織として大事なのは、そういう様々な経験をもった人間が組織の中にいるのかどうか?ということです。
または、その経験者が若いスタッフに経験を語り継ぐことができるような組織内の体制ができているのか?ということです。
今回のCoCo壱番屋のケースで言うと、若いスタッフさんはマニュアルとしてそういった配慮を覚えておくことは大事です。でも、それよりも大事なことは、自分が最大のパフォーマンスを発揮できるお客さんに対して、どれだけ結果をだせているのか?ということです。
スマホを扱っている若者達に対しての対応、おすすめを聞かれた時の若者的な感覚・ニーズに対する考え方、その子自身が醸し出す元気オーラ・・・
失礼だが、奥様には出し切れないオーラを彼女が出している可能性も大なのです。
よくある売れない組織の典型として、全員なんとなくマニュアル化して仕事がこなせているようだけど、お客さんに全く感動を与えられていないお店がありますね。
1歩下がってもいいんです。そのあと10歩取り返せば。
報・連・相をきちっとやれている組織なら、お客さんがいる間に、挽回できるチャンスは山ほどあります。
組織とは、チームプレイです。
野球で言うと、
「1番が出塁して、2番がバントして、4番が打点を稼ぐ。キャッチャーはチームの扇の要で、ライパチ君はちょっと頼りない選手だけど誰よりも野球が好きな選手。チャンスで必ずヒットを打ってくれる代打の切り札がいる」
そんな感じ。
誰もが、「右にならえ」のマニュアル教育は、若者の力を伸ばせないと僕は思う。
わからんことをなんとなくやらされているよりも、自分の得意なことを最高にパフォーマンスがだせる環境にした方がいいと思うのです。(最低限のマニュアルは当然必要という条件つき)
僕は、すまいる歯科で若者を親御さんから預かった以上、すまいる歯科を卒業したあとにも、立派な社会人になれるように、教育する義務がある。
僕の考える<本気の教育>とは、立派な社会人として、「仕事で十分にパフォーマンスを発揮する為に必要となる最低限のマニュアルと、仕事と人生を通じて自分が感じた嬉しかったこと・感動したこと、患者さんやチームンメンバーに還元できる人間力を鍛えること」だと思っている。
組織にいる全員が、それぞれのメンバーの良い点をのばし、足りない点を補う。
それこそが、理想の組織なのだと、僕は思うのです。
最後にもう一度、CoCo壱番屋の話に戻ります。
僕と娘が、4人掛けのテーブルに誘導された後、注文を聞きにきてくれたのは、<最初に僕らを応対した若いスタッフさん>でした。
満面の笑顔で、娘のために「ぬりえ」を持ってきてくれました。
普通、このような形であれば、ふてくされてもおかしくない場面。目の前で自分の行動・判断を否定されたのですから・・・
でも、彼女は自分の良さを最大限に発揮できる仕事をしてくれたのです。最高の笑顔で。娘は大喜びです。
時には厳しさも必要・優しさも必要。
なによりも、リーダーの本気さが若者を本気にさせるんだと、このCoCo壱番屋で感じたのです。
僕は思う。
ひとりでは輝く人生をおくれない。だから、お互いを輝かせるんだね。
<人生とはチームプレイ>