褒めることと、叱らないことの違い(後編) | 迷えば原点

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医療法人翠章会 すまいる歯科 理事長・山村洋志明が書き綴ったブログです。

みなさんこんばんは!

先週は東京に研修に行き、週末は、すまいる歯科の改築工事と半狂乱になるくらいの忙しさの中、強行スケジュールをこなしつづけてきました。

やっと、「後編」がかける(笑)

はりきっていきましょう!!




僕は基本的にはスタッフを「叱る」ことはほとんどしない。




それはなぜか?




簡単。




だって、意味がないから。



叱られることを快感に感じてしまうような人はのぞいて(笑)ほとんどの人が叱られたくはないはずだ。



僕もそう。




叱られるのは苦手です。





それじゃ、もう少し噛み砕いて話をしてみると、

叱る・叱られるときのシュチュエーションを考えてみましょう。




たいていは、叱る方も、叱られる方も精神的な余裕が無い時のほうが多いと思う。


忙しくてイライラしている時は、余裕が無いから、いつもは見えない部分までみえてくる。


歯科医院でいうなら、僕が診療していて、頼んだものがなかなか出てこない時、忙しくないときは、もう一度やさしく言います。


「○○さん、あれ持ってきてくれる?」



もしくは、自分で取ってきちゃいます。




でも、忙しくて余裕が無い時は、待ってる間の時間もものすごく長く感じるし、正直イライラする時もある。



本当に長く感じるんですよ、その瞬間は。




僕はF1レースが好きなので、よく深夜に見ているんですが、ピットストップで時間がかかっているシーンをみて、実況の人が



「これは、とんでもなく時間がかかっています!!まさに1秒にして永遠!!」




という、伝説の実況をした人もいるくらい。




それぐらい長く感じます。





でも、たいていそういう時は、頼まれたほうも、急ぎの仕事を抱えている場合が多くて、なにもわざと遅くしているわけではない。




頼んだ側が器具が届くまで待っている時間が、例えこの場合、全く同じ時間だとしても、忙しい時の方が、イライラするわけです。




つまり・・・





相手は関係ない

ということです。





物事を感じる、その感じ方なんて、結局は、自分勝手な基準なわけで、その基準で叱られたり、怒られたりするなんて、むしろ相手がかわいそう。




だいたい、「叱る」なんてこと自体、最初から「上から目線」の考え方であって、僕はとてもきらいだ。




僕が雇われている時代、そんな上司も過去にはいたが、僕は反発していた。





だって、むかつくもん(笑)





ここまで、読んできてくれた方には、


「じゃあ、すまいる歯科は完全放任主義か?」


と誤解される人がいるかもしれないが、とんでもない。




僕はきっちり、相手には伝えます。




もう少し別の言い方をするなら



説明」します。





お互いイライラしている時に、とってつけたような、上下関係だけで、正論をぶつけられたら、たとえそれが正しかったとしても、言われる側は反発したくなるものです。
正しかったとしても。




そんな不健康な状況で、叱っても、いいことなんてひとつも無い。




タイミングの悪い人というのは、本当にタイミングの悪い時に「叱る」を通り越して「怒る」ものだ。



忙しくてイライラして「怒る」



相手もイライラしているから認めたくない。



認めていないようだから、さらに「怒る」




基本的に忙しい状況なので、言葉が足りなくなる。



余計に相手に伝わらなくなる。




不十分な形で、その場が終わる。




スタッフは辞めたくなる(笑)







こんな感じ。







だったら、叱るなんてナンセンスだ。





もしも、この記事に


「そんなこといっても、無理だよ」




と思ったそこのあなた!!(笑)




次の実験をやってみましょう!




診療中(仕事中)に、注意したり、叱りたいことがあったら、とにかくそれをその場で言わないで、自分のポケットに入っているメモ帳に言いたいことを書き出しましょう。


大切なのは、言いたいと思ったときに、すぐに書き出してください。




そして、診療後に、「絶対この子に言う」と心に誓って、メモに書き留めてください。



そして、診療後を楽しみにしてください(笑)





こんなことがおきます。









「なんで、こんなこと、書いたんだろう。俺。」っていう結末になっています。(笑)




その時は怒る気もなくなります。




そして、その時に自分がいかに感情をコントロールできていなかったかが、よくわかりますよ。






はっきりいって僕は毎日やっています(笑)





毎日診療が終わると・・・






うぉ~。あの時、言わんくて、よかったぁ~




と、いつも胸をなでおろしています。





そして、1週間くらい続けると、メモ帳にはある傾向がでてきます。





そこです!!





それが言わなきゃいけないことなんです!!





それを冷静に説明するんです!!






「10日間で、4回くらいこれが用意できていなかったことがあるんだけど、この器具が用意されてるとものすごく診療がスムーズになるから、今度から用意してもらってもいいかなぁ。」







すまいる歯科史上、このような「説明」で、不満そうな顔をしたスタッフはいまだかつて、一人もいません。






結局、人間、怒りのコントロールができないのが一番だめなことです





スタッフが辞めたくなる瞬間は、自分のことを棚にあげてものを言われた時です。





「叱る」なんて全くナンセンスです。




「説明」すればいいんです。




だから、僕は叱ることはしません。



1週間ためしてみてください。



効果は絶大でっせ(笑)













(あとがき)
でも、1年に1回くらいは、こんな僕でも烈火のごとく怒る事があります。それは偶然ではなく、意志をもって人の心(身内も含む)を傷つけたような場合です。
すまいる歯科には21個の院内ルールがあるんですが、その中の19項目目はあの「新撰組」顔負けの鉄の結束のルールがあります。
そのルールを破ったときは、僕は鬼になりますけどね・・・