今日は東京都武蔵野市にあります、成蹊中学校・高等学校の入試報告会に参加してまいりました。
ジャングルジムからは現在4期生と5期生がこの学校に通っています。
昨年は成蹊に向後先生が、早川が明治学院に行っていたので、私がこの学校の説明会に参加するのはかなり久しぶりのように感じられました。
過去の記事は下記よりご覧ください。
まず、学校長の仙田先生より「成蹊での学び」についてお話がありました。
建学の精神である
個性の尊重 品性の陶冶 勤労の実践
に基づいて、充実した施設と自然豊かな学び舎で、幅広い教養を身につけるリベラルアーツ教育を行っているというお話でした。
具体的な内容としては
○本物に触れる教育
→まるで博物館のような理科館
→天体観測ドーム
→ブタの内臓の解剖(学びを得るには鮮度が重要らしくわざわざ空輸するのだそうです)
→深海魚講座(解剖して研究したら調理して食べるまでが学びです)
→チマチョゴリを着た韓国語の授業
また、各方面で活躍する生徒が多く、テレビ番組の博士ちゃんに出演し、博物館のアンバサダーをやっている生徒だったり、女子ラグビーU15日本代表の生徒がいたり、ボランティアスピリッドアワードに選出された生徒がいたり、三浦綾子作文賞を受賞したという生徒もいるそうです。他にも、最年少気象予報士やUnited Fes合同展示会に写真を出したり、社交ダンス三笠宮杯決勝に進んだり、知覧国際スピーチコンテストに出場したりとさまざまな個性的な生徒が伸び伸びと活躍しているそうです。
そのような得意を突き詰めたような個性的な生徒が多くいる学校では周りもいろいろな刺激を得られていいのかなと思います。
また、探究学習についてはもはやどの学校でも説明があるのですが、成蹊の探究学習の特徴としては、積極的に社会と“コラボ”しているというものなのかと思います。
大正製薬とコラボしてリボビタンDの新しいラベルを開発したり、吉祥寺の商店街とコラボして街の魅力をさらに高めるための取り組みを共同で行ったり、五島列島でフィールドワークを行い、島の課題(季節により観光客の偏りが生じる等)を発見し、解決策を現地の高校生と一緒になって見出したり、テクマトリックス社への提案を行なったり、インドネシアの生徒と社会課題を討論したりと本当にたくさんの社会との接点を持ってそこから得られる学びというものはとても大きいのではないかと思います。
ただ、この探求学習というものは押し付けではなく、生徒たちが主体的にやってみよう!と思えるようにすることは重要だとのお話もありました。
成蹊では全員参加型の探究学習と希望者参加型の探究学習があるのですが、希望者参加型の方にもたくさんの手が上がるとのことです。
これは全員参加型の探究学習で一人一人の生徒たちが得られる手応えなどが大きいことがわかります。
修学旅行の行き先も88チームによるブレスト→クラスプレゼン大会→クラス代表プレゼン大会を経て決定するそうです。
学校が生徒をお客さん扱いせず、また子ども扱いもしていないということがすごくわかります。
国際教育も大正時代から始まっているので、ネットワークの充実というところではどう他校と比べればいいのかわかりませんが、強いのではないかと思います。
コロナも明けて本格的に海外へ飛び立っていく生徒や海外大学を目指す生徒をサポートする仕組みがあるとのことです。
校長先生自身も成蹊の卒業生ということで、溢れる母校愛とこれからもっとこの学校を良くしていくんだという熱意に満ち溢れたお話でした。
次に進路についてのお話がありました。
成蹊大学の附属校という捉えられ方がされがちですが、実際のところは卒業生の約3分の1が成蹊大学へ内部進学するという状況となっています。
その他は推薦等のいわゆる年内入試が半分、一般入試が半分ということで、だいたい3パターンになっているとのことでした。
成蹊大の推薦枠は全員分確保されているので、内部進学を選ばない生徒は成蹊以上をチャレンジするという形となるのかと思います。
今年度は
国公立大学に18名(東京大2名 京都大 一橋大 北海道大 東北大2名 東京芸術大2名 東京農工大など)
医学部に22名(富山大 防衛医大 杏林大5名 慈恵医大 北里大 東京医大 日本医大 順天堂大など)
海外大学に5名(ロンドン大キングスカレッジ ブリティッシュ・コロンビア大 ヴィルダウ工科大 ニューカッスル大 マンチェスター大)
早慶上理には46名が現役で入学(卒業生の15%程度)
マーチには42名が現役で入学(卒業生の13.5%)
ということで、しかも成蹊大も2024年から理工学部に3棟の新校舎が完成したり、2026年には国際共創学部(国際日本・環境サステナビリティ専攻)を新設するなど、魅力が高まっています。
本物に触れる学びというものがこのような素晴らしい進路状況にもいい影響を及ぼしているのだろうと思います。
次に入試についての説明がありました。
成蹊中の入試は2024年第1回合不合判定テスト(80%偏差値)において
男子1回 50
女子1回 55
男子2回 52
女子2回 58
と女子の方が難易度が高いという特徴があります。
2023年度より男女の定員が同数となり、男子は以前に比べて枠が狭くなり、女子が広くなりました。
この影響もあり男子の受験者数は減少傾向となっており、女子も枠が増えたにも関わらず減少傾向となっています。
今年の結果を受けて来年受験者が増加するいわゆる“隔年現象”が起こるかもしれません。
各教科の出題の意図と注意すべきポイントのお話が最後にありました。
国語→前までの問題をふまえて最後の大きな記述を書くように出題しているので、最後だけ空白にしておくのはもったいない
算数→大問1・2に時間をかけすぎないよう注意、大問3以降も全問不正解にならないよう(1)は取りやすい出題を心がけているので諦めてしまわないことが重要
社会と理科→リード文を読まずに自分の知っていることのみで答えようとすると正解にならない、時間切れにならないよう注意して作問しているのでリード文をじっくり読んでみてほしい
特に社会と理科については、模試であったり他の学校の入試問題と同じ解き方をしてしまうと失敗してしまうことがあるため、過去問等を用いて入念に対策することが必須となります。
グラウンドなどの設備も素晴らしく、素晴らしい環境の学校だなと思いました。
会の終了後に中高時代に本当に良く食べたホープ軒のラーメンを食べました。
10代の頃私が最も食べたラーメンとなります。
なんとオンラインショップなるものが開設され、ラーメンどんぶりなどが買えるとのことで今かなり葛藤しています。