今日は渋谷区広尾にある東京女学館の説明会に行ってきました。この学校は渋谷駅からバスで約10分、日赤医療センターの向かいにあります。
説明会は校長・福原孝明先生の「東京女学館の教育」というテーマのお話から始まりました。
(1)今年の入試は、午後入試の歩留まりが良かったため276名の入学者があり、7クラス(通常は6クラス)となった。
(2)1888年「女子教育奨励会」によって設立された学校で、建学の精神は「諸外国の人々と対等に交際できる国際性を備えた、知性豊かな気品のある女性の育成」です。発起人には伊藤博文、渋沢栄一など錚々たる顔ぶれが並び、校名を首相官邸で決定したというお話からこの学校の長い歴史の重みを感じました。その後110周年(1998年)に際し、学校法人全体の目標として「高い品性を備え、人と社会に貢献する女性の育成」が加えられました。そのために必要なことは「インクルーシブ・リーダーシッップ」を育むことであり、それを達成するために多くの行事を「スタディーアジェンダ(実行委員会方式)」で生徒が運営するという形で行っています。
(3)サンデー毎日5月号で大学通信社データとして「難関大合格者『10年で伸びた500高校』難関16私立大 関東・甲信越編」という記事で、全体90位/約1600校 都内私立女子校5位/約85校と紹介された。
またDIAMOND online6月6日の記事では「『早慶上理』合格実績から見た6年間の学力の伸び」という記事で5位にランクされた。この記事は森上教育研究所のデータに基づくもので、中学入学時の学力を「2013年の四谷大塚模試偏差値」、高校卒業時の学力を「2019年春の大学合格実績を偏差値換算した値」で比較したものです。ちなみに1位は頌栄女子学院(偶然にも今日、早川代表が説明会に参加しています)、以下城北、世田谷学園、攻玉社、東京女学館、成城、桐朋、高輪、芝浦工業大学附属と続き、10位は東京都市大学付属です。
続いて進路指導部・井上聡先生から「女学館の進路指導」についてお話がありました。
(1)きめ細かく丁寧なサポート
①STEP UP NOTE・・・学校生活・家庭学習の取り組みを記入 日々の過ごし方の計画、1週間のひり帰り➡︎改善、保護者からの一言
②一人ひとりの可能性を引き出す面談・・・とにかくマメな面談を実施している
③中1・・・今春の卒業生による学習サポート
進路学習会(講演会)の実施・・・卒業生を中心に多彩な分野で活躍する女性の講演会を年間を通して実施する
(3)東京女学館の堅実な教育
①基礎学力の重視
②家庭学習のフォロー・・・授業時に実施される小テストや単元テスト、定期試験は「訂正ノート」で復習➡︎担当者がこまめにチェック・添削等を行い提出をサポート
③数多くの学習講座の設定・・・年間200を超える学習講座 朝/放課後/長期休暇に実施 基礎講座から大学入試対策まで幅広くフォロー
④進路指導通信の発行・・・正確な情報を提供
(3)新しい時代に要求される能力の育成
AIの台頭に象徴される社会構造の変化・・・大学入試改革
学力の3要素
1 知識・技能
2 思考力・判断力・表現力
3 主体性・多様性・協働性
(4)主要大学合格実績(2017➡︎2018➡︎2019)
東京大学 0➡︎ 1➡︎ 3
一橋大学 1➡︎ 3➡︎ 1
東京外国語大学 1➡︎ 1➡︎ 3
慶應義塾大学 21➡︎23➡︎33
早稲田大学 21➡︎38➡︎19
上智大学 27➡︎30➡︎23
東京理科大学 6➡︎ 9➡︎ 4
GMARCH 182➡︎109➡︎139
(2019年度の卒業生は222名です)
続いて中1学年副主任・高橋千鶴先生から「中学1年生の様子」「英語教育について」のお話がありました。
(1)1クラス約40名のうち女学館小学校出身者が約10名・・・すぐに融和して仲良くなる
(2)中1・中2はクラブ活動全員参加
(3)東京女学館の英語教育
①中1・中2は週6時間、中3はプラス1時間の演習 全ての授業を2分割の少人数制で行う
②4技能をバランス良く伸ばす
次に国際学級主任のC.ブルネリ先生が「国際学級について」説明されました。
(1)単に英語を学びたいという生徒ではなく、「英語を使って何かをしたい」という生徒が多い。
(2)進学先は、国公立+早慶上智・ICU+GMARCH+海外大学で約50%
(3)1クラスのためクラス替えはないが、結束力があり仲良く学んでいる
最後に広報室長・鈴木龍馬先生が「入試について」というテーマで話されました。
(1)2020年入試概要
第1回 2月1日(土)午前 4教科 募集人員35名(昨年度30名)
第2回 2月1日(土)午後 2教科 40名
第3回 2月2日(日)午後 2教科 30名
第4回 2月3日(月)午前 4教科 25名(昨年度30名)
(2)回ごとの問題難易度と合格難易度(2019年)
問題難易度 1日PM>2日PM>1日AM>3日AM
合格難易度 1日PM=2日PM>1日AM=3日AM
2020年入試では、1日AMと3日AMの問題難易度を同程度にする。
(3)複数回受験者は優遇措置がある(詳細は明らかにできない)
(4)国際学級入試
①帰国生入試 12月8日(日)
②一般生入試 2月2日(日)午後 2教科(国算)・・・同日の一般学級午後入試と同一の問題
合格最低ラインは国際学級の方が約5%ほど低いため、より受かりやすいと言える