きいろぐみの手話ライブに行きました | 風の音がきこえる

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中途難聴者のブログです。高度難聴で、聴覚障害4級です。
2015年7月末に突発性難聴を発症。その後、進行性の内耳自己免疫病と診断され、進行を抑えるとされる免疫抑制剤を定期的に服用しています。実家で超高齢の父母と3人暮らしです。

 

 

↑これに一人で行って来ました。

「手話パフォーマンスきいろぐみ 能登へ思いを送る!手話ライブ」

 

 最後にきいろぐみの生ライブに行ったのは、コロナ前の2019年のクリスマスだったので、私にとって5年ぶりです。

 コロナで生ライブができなくなった代わりに2020年8月22日にオンラインライブがあって、そこまでは観たのですが、その後は足が遠のいてしまいました。

 それでも代表の南瑠霞さんを尊敬しているので、「南瑠霞公式LINE★手話の歌声~♪」は毎日欠かさず見ているのです。

 それで今回のライブのこともそのLINEで知って、当日は何の予定もないから行こうと思ったら、開催時刻が遅い。これだと帰宅は早くても18時半になってしまう。私はいつも16時に雨戸を閉めて母の入浴介助をするので、出かけても16時までに帰宅しなければならないのに。

 そんな折、私の所属している手話サークルに、なんと、南瑠霞さんが単身でライブの宣伝に来られたのです! すごくビックリしました。

 廊下で友人から、「きいろぐみの南瑠霞さんが中にいるよ」と聞いて、驚いて教室に入ると、南さんがニコニコ笑顔で近づいてきたので、

「ええええ~?!!! 本物?!」

 と、思わず失礼なことを口走ってしまった。

 チャリティ募金なのでチケットは無いと思ってたら、今ここで南さんからチケットを買えると聞いて、迷わず買ってしまいました。大人は3000円だそうです。チケットと言っても、事前に募金を済ませてあるという証明書なので、当日はこれを出したら入場できることになります。

 

 

 こうなったら無理してでも行こうと決め、母の入浴は午前中に済ませて貰って、雨戸も私が帰ってくるまで待っててくれるようお願いして、夕食のお弁当を買って18時半に帰ると約束して出かけたのでした。

(そもそも16時に雨戸を閉めるって、早過ぎるでしょ? 真冬ならわかるけど、真夏でも16時だとは。しかしそれは何十年来の父の日課だったので、16時過ぎても雨戸が閉まっていないと母が落ち着かなくて苛々して我慢できないのです。だから父の代わりに私が閉めるようになってからも、同じ時刻を守らなければ)

 

 

 小田急線梅ヶ丘駅に降りたのは初めて。

 ちょっと早く着き過ぎたので、どうしようか? と思ったら、いい感じの緑道があるではないか。

 

 

 20℃の晴れで暖かくて、いや、暑いくらいで、春の草花がたくさん咲いています。

 

 

 

 黄色い花がいっぱい。

 

 

 

 

 

「北沢川緑道」と言うんだね。ここは川だったのかな? 暗渠かな?

 

 

 濃いピンク色の桜の木が見えたので近寄ってみると、メジロや蜂がたくさん飛んでいました。

 

 

 

 

 

 

 

 世田谷区立保健医療福祉総合プラザ。

 

 

 開場10分前に行くと、20人位並んでいました。でもチケットを持っていたのですぐに入れたから、前の方の良く見える席に座ることが出来ました。

 

 

 

 前半は、朗読劇です。

 日本手話で朗読するのは、ことぷきさんといくみさんと南瑠霞さんの3人。

 そしてことぷきさんの手話に合わせて音声日本語をマイクで話す男性が左端に座っています。

 同様に、右端にはいくみさんの手話に合わせて話す女性が付いています。

 でも南瑠霞さんは、日本手話で朗読しながら自分の声で話しています。

 

 

 そこで、気が付いた。字幕がない!

 それもそのはず、観客のろう者は日本手話を読み取ればいいし、聴者はマイクの声を聞けばいいんだから、字幕の必要はないよね?

 じゃあ、私のような中途難聴者は?

 高度難聴の私には、補聴器を着けていてもマイクの声は殆ど聞き取れません。大声を張り上げるセリフの時だけたまに聞き取れることもあったけど、静かなセリフだと何と言ってるのかわからない。それでも日本手話がスラスラと読み取れるなら問題ないが、私の実力では難しい。私としては、マイクの音声よりも、プロジェクターに字幕を付けて欲しかった。

 これが中途失聴・難聴者対象のイベントだったら要約筆記やヒヤリングループもあるのに、と考えると、ここはろう者か聴者のどちらかだけが来る所なんだね? 私のような中途難聴者が来る所じゃないんだ、と思って、寂しさを感じてしまいました。

 

 

 途中から、マイクの声を聞き取ろうと努力するのは止めました。日本手話と音声日本語は必ずしも一致していないことに気付いたから。音声に頼らずに、日本手話だけを読み取った方が、よっぽど良くわかります。

 その点、南瑠霞さんの場合は、手話を表しながら同時に自分の声で話しているので、すごくわかりやすい。声もハッキリしているし、手話も正確で読み取りやすい。

 

 それからもう一人、聴者の中村朋実さんという若くてかわいい女性がいたのですが、この人も手話と声を同時に表してくれるのでわかりやすかった。手話通訳士に合格したと紹介されていました。手話も読み取りやすいし声もハッキリしていて聞き取りやすいし、その上、手話ダンスもうまいし溌剌としていてステキでした。

 

 

 休憩を挟んで、後半は手話ライブ。こっちはプロジェクターに歌詞が出ます。音楽も大きくて良く聴こえました。全部、前に聴いた(観た)ことのある曲でした。でも出演者は初めて見る人たちの方が多かった。

 

♪「ゴールデンアフタヌーン」

 

 

 

♪「手話はぼくらの」

 

中村朋実さんを紹介しているところ。

「手話通訳士合格おめでとう~!」

 

 

♪「桜の木になろう」

 

 

♪「超えろ。」

 

 

♪「世界の国からこんにちは」を歌い終わって決めポーズを取ったところ。

 

 最後に募金額の発表がありました。細かい金額は忘れたけど、40万円以上集まったそうです。

 

 

 ところで、私が初めてきいろぐみに出会ったのは、2016年11月13日。「TOKYOみみカレッジ」というイベントでたまたまミニライブを見て感動してファンになったのです。

 その頃の私は、突発性難聴になって1年以上過ぎて、東京都の手話講習会入門クラスに入ったばかりでした。ライブで「超えろ。」を聴いて(観て)、難聴でも前向きに生きる勇気を貰いました。「私もきいろぐみみたいに手話で歌って踊りたい」と思い、フラダンスと一緒に手話ダンスを習い始めて、今も続けています。今度また6月に発表会があって、手話ダンスの新曲を舞台で踊る予定です。