「子どもの日」に考える外遊び
今日は「子どもの日」
朝から雲に覆われ、午後からは雨の予報になっていたが、一日中曇となった。
地元紙ではゼロ歳児の数に注目し「県内の子ども人口 ゼロ歳児854人増 過去10年で初 流出に歯止め」と一面で報じていた。
*出処:福島民報 本日付け 紙面より
記事によると、県内のゼロ歳児は震災前から減少してきており、今回初めて前年を上回ったという。雇用の回復、避難先からの帰還、里帰り出産回復などの理由が挙げられていた。
福島県は震災前から子どもの減少が続いていた。
(前年比 4月1日現在) 2009年 5,447人減 /2010年 6,094人現減 /2011年 8,563人)
今年は前年比5,485人減と「原発事故前の水準」としている。
まだ避難生活をし続けている家庭と子ども達もいるが、原発事故から3年が過ぎ、少子化いう事故前からあった構造的な課題に改めめて取り組む段階になったと私は考える。
福島県など県内の自治体は『原発事故があったから』という言い訳をせず、子育て環境の整備、子ども達の健康増進・管理に努め、『福島で子どもを産み育てたい』と各家庭が思えるような環境を創ってゆくべきだ。
私は、子どもが外遊びができる場所や雰囲気を作る事も重要だと考えている。
外遊びは子ども達に、体を動かすことの楽しさ、自分で工夫することの喜び、新たな出会いの場、ケガをすることでの危機回避能力...など様々なコトを与えてくれると私は考えている。
今日、NHKの番組で東京都練馬区光が丘公園の「プレイパーク」を取り上げていた。
*出処:NHK にっぽん紀行「ぼくらの秘密基地~東京・光が丘公園~」
外遊びしなくなった子ども達に、外遊びの楽しさを知ってもらおうと周辺の住民がNPO「あそびっこネットワーク
」を立ち上げ、2003(平成15)年に「プレイパーク」を開始したという。
大人は道具作りなど一部に関わるだけで、見守りに徹する。
子ども達は自分達のルールを決めて遊び、時に衝突もするが、また自分たちで解決していゆく。
この「プレイパーク」を企画したときには、『ケガをしたらどうするんだ』、『誰が責任を取るんだ』などの意見があったというが、子ども達は大いに遊び、親御さんは子どもの成長を実感し、成果を出し活動を継続している。
私も何度か訪れている公園で、このような取り組みが行われているとは知らなかった。参考になる。
...福島県内では原発事故後に外遊びを控えた子ども達は多いが、もともと外遊びをしなかった子ども達も少なくない。
郡山には広い公園が多い。工夫次第では外遊びに子ども達を惹きつけられると思う。
まずは、なぜ公園があっても外遊びをしないのか(させないのか)を調べ、どのような形で“外遊びしたくなる”環境にできるかを考える。その時、「プレイパーク」を含め、全国で成功している「外遊び事例」も参考にする。
“子本主義”を掲げる品川市長には、是非検討してもらいたい。
私も、近い将来、公園で夢中に遊びまわる子ども達の姿がみられるような街にするためにできることを考えたい。
阿武隈川水難事故現場...小原田地区
日大工学部でのシンポジウムの帰りに、先月16日に阿武隈川で6歳の男児が亡くなった事故現場に行った。

現場は、国道4号線から、JR東北本線のガードを潜り、小原田小前から中央工業団地への抜ける市道の中央大橋の下。
“あぶない このふきんでの水遊びはやめましょう”との看板が設置されていた。

橋の下の部分、低水護岸の覆土ブロックが雑草に覆われていない。
子ども達が近づきたい気持ちも分かる。

私は小さいときに川遊びをよくしたが、川に下りやすい場所を探した記憶がある。この場所は、“下りやすい”場所だと感じた。
現場から川下を見ると、この場所の雑草の少なさが一目瞭然だ。
橋の両側の高水護岸も、この部分の雑草の量は少なく、川に近づく抵抗が薄れると感じた。
注意喚起の看板は中央大橋を挟んだ南北に一つずつ、堤防上の歩道に立てられていた。


この看板は「仮設」のようで、今後、河を管理する国交省が地域住民の意見を聞き設置枚数や内容を決めるという。
...この現場を見て私はこの場所が危険な場所である事が分かったが、同時に、子ども達に危険察知能力を付けなければならないという事だった。
私事になるが、私は小さな頃、地元の羽石川という小さな川で遊び、その後、阿武隈川に“デビュー”した。
小さな川での遊びで、深みに足を入れると意外と流れが速く、川藻に足を取られ滑ると踏ん張りがきかずよく転んでずぶ濡れになった。このような遊びを繰り返すうちに、川は表面と中は違う事を学んだ。
だから、阿武隈川に行ったとき、表面を見ると穏やかに見えるが中に入ったら大変な事になると、遊ぶ時は恐怖心を感じながら慎重になった。
ここまではOK、ここからはNG、と自分なりのルールを決めて遊んだ記憶があり、友達も同じようなルールを持っていた。
子ども達にとって、周囲にあるものすべてが遊び場となるが、自然と安全なものから入り、経験を積んで、より危険があるが楽しいステージへと進むと私は思っている。
野球を始める前にゴムボールとプラスチックのバットで遊び、当たっても痛くないけれどボールが飛ばない、打った感じがしないと、ソフトボールや軟式野球するようになり、当たったら痛いが打ったら飛ぶ硬式野球へとステージをあげてゆく。小さい頃にゴムボールやプラスチックバットが当たり、当時としては痛い思いをしているから、道具が固くなったことで余計に気を遣うようになる。
今回、事故現場で遊んでいた子ども達は、小さな川で川遊びをしたことがあるのだろうかと思った。
小さな川で遊びを繰り返していれば、阿武隈川のような大きな川に、三歳の子を連れて行く事はなかったと思う。
阿武隈川のような大きな川の場合、川に興味を持つ子ども達が自ら“危ない”と考え自重するようになることが望ましいと思う。
この危険察知能力を育むためにも、川遊びができる身近な空間を整備できないかと思う。
郡山駅を挟んだ北の逢瀬川、南の笹原川は降雨時の増水が心配だが、南川(放水路)はどうだろうか。
五百渕公園付近の南川渓谷 ならば、適度な流れもあり、安全柵などを設ければ危険は少ないのではないか。
これから降雨時の増水や水質、放射能など調べてみて、子ども達の川遊びの場にならないか考えてみたい。
このような悲劇が起きないよう、子ども達が自らの行動を判断するため規矩を育めるような環境を作りたいと思う。
シンポ「自立共生が可能な住環境を実現するための工学技術」...日本大学工学部
午後から日大工学部で開かれるシンポジウムに参加した。
「自立共生が可能な住環境を実現するための工学技術~福島県の復興に向けた展開~」に関するシンポジウム
会場となる「50周年記念館 ハットNE」は真新しく、近代的な外観ですぐに見つける事ができた。
会場には、多くの参加者が見られた。
シンポジウムは「再生可能エネルギー」と「県内の住環境と防災」の二つの話題で講演が行われ、最後に講演者全員によるパネルディスカッションが行われた。
講師は日大工学部の教員が中心だったが、4月に開所した産総研福島再生可能エネルギー研究所のチーム長、県土木部次長、葛尾村復興対策係職員などエネルギーとインフラの関係者も加わり、研究と実務双方の興味深い話を聞くことができた。
印象に残った話は以下の通り。
・再生可能エネルギーは設備容量(ポテンシャル)と稼働率が大切だが、稼働率は捕捉するのが難しい。稼働率の捕捉は、再生可能エネルギーの効果的な利用には必要。
・再生可能エネルギーは目標設定が重要。高知県梼原町 の例は参考になる。“生き物に優しい低炭素なまち”宣言をして、「CO2の動き」を指標(目標)として再生可能エネルギーの活用を推進している。
・地中熱は、エアコンに比べ機器点数が多い・採熱量に制限・地中の状態を予測できない等の短所があるが、気温変動を受けない・厳冬期と酷暑期の効率が高い・給湯や融雪などに利用可能・構成機器が単純なため企業が参入しやすい等の優れた点がある。
・電力は遠隔地利用だが、熱は“地産地消”。
・地中熱の競合はエアコン。
・太陽光発電はパネル製造の“モノづくり”ではなく、インバーターやシステムインテグレーターなどの“コトづくり”となる。
・再生可能エネルギーは自然変動電源なので調整能力(マネジメント)が必要。例えば風車発電は事故が起こりと稼働率が下ががり系統接続料金が上がるという問題がある。
・再生可能エネルギーはコンパクトがキーワード。モードやシーンに合わせ、コンパクトに使える技術の開発が必要。
・福島再生可能エネルギー研究所は楢葉沖の洋上風力発電に関して、委員会を通じて関係を持つが大きな関係は持たない。
・福島再生可能エネルギー研究所は「明日の技術」を作ろうとは思わない。2030年に今の技術を実証し、2050年の人口減(限界集落)、超高齢化等の問題を解決する産業とする。シナリオを創るのは行政で産総研はアドバイザーとなる。
・葛尾村は様々な制約を克服し、“エコ・コンパクトビレッジ”をコンセプトに、再生可能エネルギー事業と農業(食)、モデル地区をまちなか拠点とし復興を進めてゆく。
・避難や帰還という状況を踏まえ、人々にどのような住居を用意するのか。分散型、ネットワーク型など、選択肢が見えるようにしなければならない。
...シンポジウムの内容は以下の通り。
[再生可能エネルギー技術の展開]
・ふくしまでの再生可能エネルギー活用技術の普及を目指して
柿崎隆夫(日本大学工学部機械工学科教授)
・地中熱利用技術の事業化に向けた研究開発
小熊正人氏(日本大学工学部機械工学科教授
・ふくしまから始まる再生可能エネルギーの爆発的普及~福島再生可能エネルギー研究所の果たす役割
大谷謙仁氏(産業総合研究所福島再生可能エネルギー研究所 研究チーム長)
・福島県葛尾村が目指す復興まちづくり
藤野清貴氏(福島県双葉郡葛尾村総務課復興対策係)
[復興に向けた住環境の整備と防災力向上に関する展開]
・福島県の復興に向けたロハスの家などの住環境や地域の再生に向けた取り組み
浦部智義氏(日本大学工学部建築学科准教授)
・復興に向け復興住宅を含む住環境や地域の再生にむけた取り組みの現状と課題
山本洋一氏(福島県土木部次長)
・福島県の防災力向上に向けた社会基盤の整備状況
室井良文氏(福島県土木部次長)
・福島県の防災力向上に向けた震災アーカイブスの構築とその利活用に向けて
子田康弘氏(日本大学工学部土木工学科准教授)
[パネルデイスカツション]
・福島県への展開に対する課題と方策
コーデイネ一夕一:中村晋氏
パネラー:(*上記、講演者)



