4月24日、松江市内のホテルで株式会社エブリプラン(勝部祐治代表取締役社長)の創立30周年祝賀パーティが開催されました。㈱エブリプランは1996年4月に河原八郎さん(代表取締役会長)と勝部さんなど3名で測量・設計会社として松江市内で創業し、業務の幅を土木建設分野から環境・エネルギー、都市計画、ランドスケープ分野などに拡大し、「地域のシンクタンク」としての地位を確立してきています。近年は、森林バイオマス発電や古民家の再価値化事業に参画し、グループ企業の㈱ERISAがMRI脳画像から中枢疾患をAIで解析する「SupporBrain」を全国展開するなど、「地域の未来への挑戦を支え、輝く地上の星々を共創する」とする企業理念を掲げて、計画策定から実践へ取り組みを拡大させています。この日の記念式典では、創業者である河原会長が「多くの方々に支えられて30年の歩みを進めることができたことに心から感謝します」と式辞を述べ、勝部社長が「『社員の成長×会社の成長=豊かな人生』を掲げ、ラグビー憲章の『品位、情熱、結束、起立、尊敬』を手本に、提案力を高めて地域に貢献します」と挨拶しました。
4月22,23日、島根県議会農林水産商工委員会(岩田浩岳委員長)の所管事項県内調査が実施され、人材確保やDX、AI導入などの秀逸事例について、出雲市の㈱吉川製作所、浜田市の㈱あけぼの水産、農事組合法人Dream Agri、益田市の伸和産業㈱および㈱千曲の5か所を訪問・視察して意見交換しました。㈱吉川製作所は、最先端機器の導入など積極的な設備投資によって高い技術力を継続して収益を上げており、特筆すべきは従事者の離職がほとんど生じていないことでした。あけぼの水産㈱は、平成23年に水産業に特化した再生会社として再スタートし、老朽船のリシップや新鋭船導入を契機にICTを活用した操業によって収益を伸長させており、農事組合法人Dream Agriは、近隣の営農組合の統合により設立され、農地の荒廃を防ぎ、土地改良による圃場の大規模化や施設園芸など、収益向上の取り組みが進んでいました。伸和産業㈱は、従業員の平均年齢が34歳で、豊富な森林資源を有する高津川流域の地の利を生かし、立木の購入、素材生産、原木輸送およびチップ製造・販売を内製化することで業績を伸ばして県内トップの素材生産量を達成し、㈱千曲は、DAIDOのエリア代理店で、自販機補充AIの導入により生産性を向上させ、月額のコスト削減効果は42万円で、年間売り上げが2,394万円伸張する等大きな効果を上げていることが分りました。県内の事業所のほとんどが人出不足に悩む中で、若年者の雇用実績をあげている事業所のほとんどは、小学校から高校、大学および各種学校まで積極的なインターンシップの受け入れで、企業情報をオープンにしていることに共通項がありました。
4月17日、初代の奥出雲町長をお務めになった岩田一郎さんが老衰のため100歳で逝去されたとの報道がありました。岩田さんは大正14年生まれで、県立松江商業学校に学び、召集復員後に家電店の経営などを経て、旧仁多町議会議員を4期16年間、旧仁多町長を6期22年間務めた後、仁多、横田両町の合併によって誕生した奥出雲町の初代奥出雲町長に就任されました。「収入無きところに定住無し」が口グセで、「行政投資は生産投資でなければならない」と過疎債、山村振興債など国の財政支援制度を巧みに活用した地域振興策を実践し、奥出雲仁多米㈱、奥出雲酒造㈱、奥出雲椎茸㈱、亀嵩温泉玉峰山荘など町が100%出資する事業体の経営を成功させ、全町で各家庭まで光ファイバーを接続する全国最先端のFTTH網を整備し、超高速インターネット、ケーブルテレビ、IP電話の導入はもとより、新たにテレビ電話による独居老人宅の見守りや奥出雲病院と在宅医療をリンクさせる取り組みなど、今も、地域経営の先進、成功事例として全国的に評価・注目されています。在任中に「水源税を導入して森林整備と水源涵養を図るべき」として全国協議会の設立に尽力され、その必要性に賛同し、岩田さんの退任後に運動を引き継いだ島根県議会林業振興議連が中心となって政府や与党税調に働きかけを続け、2024年1月1日から森林環境税として制度化されるに至ったことは関係者の一人として感慨深いものがあります。たた5日前の4月12日に第3代奥出雲町長であった勝田康則さんの急逝が伝えられたばかりで、親しくお付き合いを結んだ地域指導者の相次ぐ旅立ちに寂寥感が増すばかりですが、お二方のご冥福をお祈りするとともに、ともに天上から古里の弥栄を見守っていただきたいと思います。合掌。