2月定例県議会に提案される令和7年度予算の概要が明らかになりました。令和7年度当初予算は総額4,720億円で、エネルギー価格・物価高騰対策と島根創生の推進の両立を進めるとともに、健全な財政運営を図る予算として編成されており、国の令和6年度補正予算による国土強靭化対策などの繰越予算を合わせた総額ベースでは5,093億円とされており、2月13日からの定例県議会に上程されます。ところで、自由民主党島根県支部連合会(自民党島根県連;絲原徳康会長)は、2025年7月に予定されている第27回参議院通常選挙に不出馬を表明した三浦靖参議院議員(比例特定枠)の代わりの候補者について1月27日から1月31日まで公募を行っていましたが、最終日となる1月31日、県連幹事長の園山繁県議会議員(出雲選挙区;6期、68歳)と県連女性局副局長の出川桃子県議会議員(松江選挙区、1期、47歳)の2人が届け出しました。次期参議院選挙に関しては、鳥取県連が現職の舞立昇治参議院議員を比例特定枠とする方針を示しており、島根県連は、鳥取・島根合区選挙区への擁立を前提に2月6日午後2時から松江市内のホテルで候補者の所信表明と質疑を行った後、地域支部および職域支部の代表、県連役員、県議の計126人が投票によって候補を選出するとしています。
1月28日、島根県統計調査課は令和7年1月1日現在の推計人口が639,576人(前月比766人減)と発表しました。1920年に始まった国勢調査による島根県の人口は1955年の929,066人がピークで、昭和60年に80万人を、平成27年に70万人を割り込みました。県では、子育て支援やU・Iターン施策の充実、企業誘致、外国人雇用の拡大などを図り社会動態の均衡を図ってきていますが、出生と死亡の差異である自然減の幅が年間7,000人を上回り、さらに人口の多い団塊の世代の皆さんの年齢が進むことから、当分の間、人口減少は続くと考えられます。現在、令和7年度からスタートする「第2期島根創生計画」の策定が進み、最終案が2月定例議会に付議されますが、国による東京一極集中の是正や都市と地方の格差縮小などに有効な対策が講じられなければ、地方の疲弊が増高することは自明で、石破内閣の「地方創生2.0」の実効性が問われるところです。1月24日、第217回通常国会が6月22日までの150日間の会期で召集され、1月27日から論戦がスタートしました。一般会計総額115兆5415億円の当初予算が上程され、予算審議では府省庁を6つのグループに分けて「省庁別審査」を実施することが与野党で合意されたとあり、与野党逆転の政治状況が建設的な「熟議」となるのか政治ごっこの「混乱」となるのかにも注目です。
40年ぐらい前になりますが、青年会議所に在籍しているころにLD研修(Leadership Development Program)に参加した折、「厳よりして寛なるべし」という言葉をいただきました。
出典は、中国明代に著された「菜根譚」で、「恩宜自淡而濃。先濃後淡者、人忘其恵。威宜自厳而寛。先寛後厳者、人怨其酷。」とするくだりがから発したもので、書き下しは、「恩は宜しく淡自りして濃なるべし。濃を先にし淡を後にするは、人其の恵を忘る。威は宜しく厳自りして寛なるべし。寛を先にして厳を後にするは、人其の酷を怨む。」であり、その意味するところは、「人に恩恵を施すには、初めはあっさりとしてから、後に手厚くすべきである。先に手厚くして、後であっさりとすると、人はその恩恵を忘れてしまうものである。人に威厳を示すには、初めは厳しくしてから、後にゆるやかにすべきである。先にゆるやかにして後で厳しくすると、人はその厳しさを恨むようになるものである。」となっています。
小生は長らく、人との接し方や研修プログラムの作成に欠かせない視点としてきましたので、そうした姿勢に「厳しい」「強面」との評価をいただいてきたと思います。近年は9人の孫の前で「好々爺」を演じてはいますが、やはり、「厳よりして寛なるべし」の姿勢は不変です。
しかし、この頃の社会は逆のパターンが多く、人当たりが良い、寛容な態度を示す人に評価が集まる傾向や厳しい上司を部下が敬遠、拒否する例が少なくないようです。政治の場で物事の本質に迫ることをせず、表面的な大衆迎合の意見が抜港するいわゆるポピュリズムの台頭は課題の解決どころか大きな禍根を残す結果を招きかねず、何としても避けなければなりません。
明けて、小生は『古稀』。数え年70才となりました。昨年6月に県議会議長を退任し、言わば議会の『長老グループの一員』となったわけであり、後進を育てるという意識が必要となりました。昨年は、島根県の自民党にとって春の補選に続いて秋の総選挙でも県都松江で後塵を拝するなど不本意な事象もありましたが、孟子の離婁章に「子曰、人有恒言。 皆曰、天下國家。 天下之本在國、國之本在家、家之本在身。」とあり、その意味するところは、「天下国家を論ずる前に、まずは自らを鍛え足許を固めなさい」と言うことで、難しいことに顔を背け、敢えて艱難にチャレンジをしようとしない世代を鼓舞し、島根創生が前に進むよう努力する1年にしたいと思います。