6月4日、厚生労働省は2024年の日本人の人口動態統計を公表し、1年間の出生数は68万6061人、合計特殊出生率は1.15で、過去最低を更新したと発表しました。日本人の出生数は、ピークの1949年の約269万人と比べると4分の1で、国立社会保障・人口問題研究所の推計よりもはるかに速いペースで少子化が進んでいますが、外国人を加えた出生数の総計は720,988人(前年758,631人)で、減少傾向だった婚姻数は2年ぶりに増加し、前年比約1万組増の48万5063組とのことです。一方、死亡数は160万5298人で、自然減は91万9237人となり、人口減少も進んでいることが浮き彫りになっており、「出生数の減少はコロナ禍が原因で一時的」との見立ては、出生数や婚姻数の減が9年連続ということを考えると間違っていると言わざるを得ず、医療や年金、介護などの社会保障制度が破綻する可能性もあり、しっかりとその要因を探り、国家の存立にかかわる問題として早急に対策を強化すべきです。ところで、島根県の出生数は前年比137人減の3622人、婚姻件数は5・4%減の1982件で、ともに過去最低を更新しましたが、婚姻件数は全国では増加に転じており、島根県の婚姻件数の減少率が最も大きいとの統計数値については、しっかりとその要因を探った上で、所要の対策を講ずる必要を感じます。

 第217通常国会は6月22日までの予定ですが、6月15日からはカナダでG7サミットが開催され、日米関税交渉が大詰めを迎えるとの観測や6月22日が参議院選挙の前哨戦となる東京都議会議員選挙の投開票日ということもあって、通常国会の終盤に内閣不信任決議案が提出されるか否かに注目が集まってきました。与党の自民党の森山幹事長や公明党の斎藤代表は、ともに「不信任決議案が提出されれば、石破総理大臣が適切に判断される」と述べたとありますが、不信任案の提出は立憲民主党の野田党首の判断次第とする見立てが多いとする報道が目立ちますが、月初めから随契で放出された備蓄米の店頭販売が始まり、低落を続けていた石破内閣に対する国民の支持に対する潮目が変わったとする向きもあり、政局の行方次第では衆参同日選挙の可能性は否定できません。ところで、6月2日朝、長嶋茂雄さんがお亡くなりになりました。野球選手にとって背番号3と三塁手が圧倒的に花形とのイメージは長嶋選手の存在があったからであり、長嶋さんの一生は国民的なスーパースターであり続けた生涯と言っても過言ではありません。長嶋茂雄さんのご逝去を悼み、心からご冥福をお祈りいたします。

 備蓄米の販売を告知した大手スーパーや量販店の開店時間前に1,000人を超える長蛇の人の列がTVニュースで流れています。店頭での販売価格が5kgで4,000円を超えるコメの価格水準の設定が「国民のコメ離れを助長しかねない」として、小泉農水大臣が随意契約による備蓄米放出を発表してからわずか1週間余で2022年産の政府備蓄米が店頭に並ぶ様は、トランプの大統領令行使とも相俟って、今さらながら「政治の力」言い換えれば、「権力者のリーダーシップ」を思い知らされます。小泉農相は、事業者が望めば競争入札で放出した備蓄米の返還に応じ、随意契約により再放出するとも語ったとのことですが、コメの生産量が農水省の見立てと異なり、需要に応ずるだけの生産量が確保できていないとすれば、コメ価格の抑制や備蓄米の買戻しが難しくなり、食糧安保の観点からは大きな弱点をさらけ出すことになります。自民党の森山幹事長は、今後の農業政策については農家の所得向上に向け、今後5年間で2兆5000億円程度の予算を確保し、農地の大区画化やスマート農業の取り組みなどを求める決議を石破首相に提出したとあり、首相はコメ政策に関わる関係閣僚会議を設置する方針と聞きますので、「スーパーが売値を決め、流通経費やマージンを引いた残りが生産者の取り分」とする現状から「再生産可能な価格を生産価格として、流通経費やマージンを乗せた販売価格をつける」方式に改めるための仕組みづくりを進めていただきたいものです。