如月の物思い -83ページ目

なぜウォーキング?

アフリカでサファリ、というと、普通は車に乗って動物を見るというサファリを指す。


で、今回なぜウォーキングサファリをしようと思ったか?


10年前、初めてケニアを訪れた時、「ウォーキングサファリ」なんて言葉は聞いたこともなかったし、

思いつきもしなかった。

でも、「アフリカの大地を自分の足で踏みしめてみたい」という気持ちは、いつもあった。

動物がたくさんいる保護区内では、それは危険で不可能なことだけど・・・

でも、ずっと憧れていた。


ある日、テレビを見ていたら、このウォーキングサファリが紹介されていた。

場所は、タンザニアのンゴロンゴロ。

アルピニストの野口健が、エコ紀行ということでこれをやっていた。

ちなみに、ここでのガイドも大森さんだった。

(裏話を色々と大森さんから聞かせてもらった。)


「歩けるんだ」と思った。

これはやるっきゃない。そう思い、日程の中にウォーキングを組み入れてもらった。

車に乗って、近くで動物達を見るのもいいけど、自分の足で歩いて、動物たちの生活圏を実感したい。

そう思った。


もう一つの理由は、

ンゴロンゴロを初めて訪れた時、クレーターの中に刻まれた無数の車の轍、タイヤの跡が、

まるで大地に刻まれた傷のように感じた。

人間が動物たちの生活圏に入りこんでつけた傷。

勿論、車は決められた道以外を走ってはいけないことになっているし、そのことに文句はない。

もう少し近づきたいと思っても、草原を突っ切って無理に動物の近くに行ってはいけない。

それは当然のことだ。

人間は、動物の生活の場にお邪魔させてもらっている身だ。

彼らの生活を脅かすような行動は、絶対に取ってはいけない。

ただ、残念なことに、禁止された行動を取る観光客もいるらしい。

ドライバーも、悪いことだと分かっていながら、観光客の要求を断れない現状がある。


そして、この車の多さ。

草を踏みつけ、排気ガスを出し、ここの環境にとっては何ひとついいことはないだろう。


でも、この環境を維持するために、観光客の落としていくお金は必要なものだ。

アフリカは手つかずの自然だと思っているとしたら、それは微妙に違う。(手つかずの場所もあるだろうけど)

保護区や国立公園のようなところでは、レンジャーや管理人が常に眼を光らせて、密猟などを

防ぐための活動をしている。

そういう彼らの給料も、観光客からの収入で賄っている部分が多くある。

現地の人々の雇用を促進し、生活の保障をすることで、間接的に動物たちや環境の保護にも繋がっている。

だから、保護区の維持管理には、観光客からの収入が欠かせない。


この辺の事情については、滝田明日香さんという、ケニアのマサイマラで獣医をしている女性のブログに

詳しく書いてある。


公園の維持管理のために、観光客はなくてはならい存在だが、その観光客が環境に悪影響を与えている。

これって、すごいジレンマだろうな。

で、その環境への悪影響の一つが、たくさんの車。


この車を少しでも減らすことに一役買うのが、ウォーキングサファリだ。

歩きならば、排気ガスは出ないし、動物にむやみに近づこうとする不埒なこともできない。

歩いていて、ヘタに動物に近づいたら、こっちの身が危ない。

でもまあ、そういうことも分からないような、おバカな観光客もいるかもしれないけど・・・


ウォーキングサファリに参加することで、少しでも自然に対する負担を軽減し、自分達は動物と同じ大地に立ち、

風を感じ、車では見落としがちな小さな自然にも目を向けられる。

いいことばっかり。

疲れるけど・・・・


そういったわけで、今回はウォーキングサファリをすることにした。

登山だったけど・・・


でも、もっとウォーキングサファリがメジャーになればいいと思う。

まだ、圧倒的に車でのサファリの方が多いけど、歩いてみれば新しい発見がある。

新しい経験ができる。


ウォーキングサファリを取り入れるツアー会社も、少しずつ増えているという。

今後は、「サファリの半分はウォーキング」なんていう風になっていくといいなと思う。





去年の今日

ンゴロンゴロでの2日目。

朝はやっぱり寒い。

でも、バルコニーから眺める景色は、澄んだ空気の中、とても美しい。


さて、今日はちょっと変わったサファリをする。

ウォーキングサファリである。


ンゴロンゴロは大クレーターだけでなく、ほかにいくつかの小さなクレーターや草原、森林帯を含めた地域を

自然保護区として指定している。

今回は、その小さなクレーターのひとつ、オルモティクレーターを歩く。

ここは、大クレーターのように、動物たちが常にいる場所ではないので、ウォーキングが可能。

とはいえ、まったくいないかといえばそうではなく、時々バッファローが群れで集まることもあるという。


で、ピーターさんの他に、レンジャーさんが同行する。

レンジャー詰所まで迎えに行き、ライフルを持ったレンジャーさんのエドワード(英国貴族みたいな名前)を

車に乗せ、一路オルモティへ。

途中、マサイの村を通る。

ここは大きな村で、家も多く、学校もある。

ちょうど放牧に出かけるマサイが道を横切り、しばし車は足止め。

目指すオルモティは、この道の先にある。


大クレーター付近と違い、この辺は草原が遠くまで続いている。

家畜の放牧にはいい場所のようだ。


オルモティクレーターの麓に着き、いよいよ中に入っていく。

って、これ登山じゃね?

小さいとはいえクレーター、外輪山があって、ここを登っていくというコース。

「さほどキツくないですよ」と言われたけど・・・・

キツイよ、これ。

傾斜も結構あるし。

足場には、ところどころ岩場があって、背の低い灌木から大木まで、生い茂ってる中を、ひたすら登る。

登山だって。


早々と息は切れるし、動悸はしてくるし、かなりハード。

レンジャーさんが先頭で、その後をついていったのだが、いつの間にか、マサイの青年が一緒に登っている。

いつ来たの?

頼まれたの?それとも自主参加?

彼はなんの苦もなく、スイスイと登っていく。

途中何度か休憩を入れ、水分補給。

カヨちゃんもかなりお疲れの様子。

すると、マサイの青年が、自分の杖を貸してくれた。

この杖あるとないとで、だいぶ違う。

楽。

マサイ青年は杖なしでもスイスイなので、カヨちゃんと私と交替で杖を使わせてもらう。


外輪山の頂上まで来て、あとはここを降りていく。

下りは幾分楽だけど、足場が良くないので、滑らないように気を付けないと。

しんがりを務めるピーターさんに荷物を持ってもらい、何とか降り切った。

すんごい疲れた。


でも、ここのクレーター、登ってくるだけの価値あり。

小さなクレーターの中は、湿地のような草原が広がり、小川が流れ、所々に水場があり、色とりどりの花が

彩りを添えている。外輪山に沿って、小さな滝もあり、潤いのある景色。

とてもきれい。

バッファローはいなかったけど、空には鳥の姿が見える。


しばらくこの景色をボーッと眺め、やっと一息つき、皆で記念撮影。

難儀かったけど、この大地を自分の足で踏みしめた経験は、なんとも気持ちがいい。

爽やかな風が吹いて、汗もひいていく。


しばらく休憩して、今度は来た時と逆に、降りてきた道を登り、クレーターを出る。

途中、外輪山を登ってくるマサイと家畜の群れに会った。

子供や女性、老人(女性)もいる。

彼らも、なんの苦もなく、この急な斜面を登っていく。

しかもサンダルですぞ。

すごいぞマサイ。

慣れた道なんだろうけど、それでも、ただただ凄いと思う。

彼らと挨拶をかわし、マサイ式の握手をして別れ、またひたすら来た道を戻る。

彼らの笑顔が、一瞬疲れを忘れさせてくれた。


ウォーキング、もとい登山を終え、同行したマサイ青年ともお別れ。

ピーターさん、彼にチップ払ってた。

やっぱり頼んだの?

自主参加でチップをもらったとしたら、このマサイ青年は、随分ちゃっかりした奴ってことだ。

でも、杖貸してくれたし、手を引いてくれたし、まあ世話にはなったわな。


とっても疲れたけど、楽しかったウォーキング、もとい登山の後は、また大クレーターに戻り、

車でのサファリ。

その前に腹ごしらえ。

ンゴロンゴロクレーターの中には、「ピクニックエリア」なる場所がある。

サファリに来た観光客は、ここで、各ロッジが用意してくれたランチボックスを食べる。

トイレもあり、このクレーターの中で唯一、車から降りてもいい場所。

ランチボックスの中身は、サンドイッチやチキン、サモサ、チーズにデザートのフルーツといったところ。

疲れて腹もすいていたので、全部おいしくいただいた。


食事のあと、周辺を散歩。

ここには、そこそこの大きさの池(?)もあり、カバもいる。

少し離れた場所では、シマウマが草を食み、足元をホロホロ鳥が走っていく。

和むなあ。


クレーターサファリには、レンジャーさんも同行。

ピーターさんと2人、抜群の視力で動物たちを探してくれる。

アフリカに来るたびに思うのだが、ここの人たちって、ものすごく目がいい。

私たちでは、絶対に分からないような距離でも、彼らには見えているらしく、

「この先にライオンがいるよ、メスが2匹にオスが1匹」って、どこ?

さっぱり分からん。

しきりに感心していたのだが、ある日、養老たけしさんの本を読んだら、そのことについて、

このような意見が述べてあった。

「アフリカの人たちの目がいいことを驚いているけど、彼らにとっては、それは当り前のことです。

だって、目が悪かったら、気づいた時には肉食獣がすぐ傍まで来ていて、襲われるかもしれないでしょ。」

文章は正確ではないが、そういつた意味の記述だった。

そうなんだ。

彼らにしたら、遠くまで見える目を持つことは、この場所で生きていく上で必要なことで、不思議でもなんでもない。

むしろ、見えない私たちの方が不思議かも。

自分の物差しで見るから、「?」と思うけど、見方を変えればそういうことだ。

なんか妙に納得がいった。


このサファリでも、たくさんの動物を見た。

本当に、ンゴロンゴロでは、動物たちとの距離が近い。


サファリを終えて、レンジャーさんを詰所まで送り、一緒に写真を撮って別れた。

彼には、もちろん私達からチップを払った。

ありがとうございました。


ピーターさんも、いつもなら車を運転しているのに、今日は歩きだもんな。しかも荷物持ち。

彼も疲れただろう。

ピーターさんとの会話は、英語と日本語のチャンポン。

彼は、日本人である大森さんのもとで働いているので(ピーターさんは、大森さんを「ボス」と呼ぶ)

日本語も少し喋れる。

でも、時々わけの分からない日本語が飛び出してくるので、そういう時は英語。

カヨちゃんはスワヒリ語が話せるので、ピーターさんも大喜びで、時々スワヒリ語もとびだす。

今日もお疲れさまでした。


今日は本当に疲れた。

日頃の運動不足と体力の衰えを実感した。


夕食の後は、もう爆睡。

でも、楽しかった。満足満足。











日差し

昨日までの、どんよりとした灰色の空から変わって、今日は少し日差しがさしてる。

空もちょっと明るい。


これで雪が少しでも溶けてくれるといいけど・・・

でも、寒いことに変わりはない。


今のところ、エアコンの温度は20℃で頑張ってる。

なんか、体が温まらないと動けない私。

爬虫類かい!?


もう少し体を温めて、それから動こう。(午後からだな)

それまでは、こうして毛布をかぶって、PCにかぶりつき。


風邪もだいぶいいとこ治ってきた。

あと、もう少し。