中古で買った私のバイクは、17000キロ走っていたので、購入直後に1回、20000キロで1回、25000キロで1回、3万キロで1回のオイル交換とフィルター交換を行った。
一般的には5000キロでの交換が普通なのだろうが、私のバイクはアメリカンタイプなので、エンジンの回転数を上げて走ることは少なく、5000キロで交換した時はまだオイルに透明感あったことから、今は1万キロでのオイル等の交換を行っている。

全部自前でやっているので交換の際に用意する物は
オイル(カストロールが私的主流)
オイルフィルター
ドレンパッキン
フィルターレンチ
車のジャッキ
ロープ
廃油ボックス
硬い物(笑)
鏡
である。

他の物はともかく、鏡は何に使うという疑問がわく方も多いと思うが、車体下のクリアランスが狭いアメリカンタイプのバイクの場合、鏡は相手をターゲットするために欠かせないアイテムなのである。

相手とは、ドレンプラグと呼ばれるオイルを抜くためのボルトであり、もう一つはオイルフィルターで、この2つを外したのならオイル交換の作業は90パーセント終わりともいえる重要なターゲットである。

素(ジャッキアップなし)では2歳くらいの手でないと作業ができないので、ジャッキアップする際には自分自身がバイクの下敷きにならないように、フォークを家の柱にロープで縛りつけた上で、スタンドの下に硬い物を敷いて作業開始となる。


自分の身体も大事だが、バイクを傷つけたくないので、いつもこんな感じである。
フィルターレンチはプラスチックとゴム製のものを使っており、これまでこの工具だけで簡単にフィルターは外れてくれた。

ドレンプラグを抜く際に、廃油ボックスを下に用意した上でプラグを抜いて、落ちる油は廃油ボックスが瞬時に吸収し、そのまま可燃物ゴミとなる優れもので、それをしなければ抜いた油をどうしたらいいのか途方に暮れる作業なのである。

ドレンプラグはすぐに外れ、汚れたオイルを抜くのは簡単にできた。
しか~し
想定外が突然訪れた。
いつものフィルターレンチではフィルターが外れない。
力いっぱい外そうとして休み休み1時間ほど格闘したが、貧血みたいになってきた(笑)のでその日の作業は終了したというか中断させていただいた。

選択肢は2つ、原始的な手法だが、無理やりドライバーか何かをフィルターに突き刺して外す方法か、ゴムとかではなく金属製のジャストフィットのレンチを買ってきて外す方法である。
ドライバーで外す方法は手軽だが失敗すればフィルターがぐちゃぐちゃになって次の方法が思いつかない一方で、新たな工具を買う方法は店まで行くのが面倒ではあるものの確実に外れそうだ。

仕方なしに車に乗って金属製のレンチを買ってきて、フィルターに当てて力を加えると、なんということでしょう、大泣きしていた赤ちゃんが笑い出したかのような爽やかな時間の流れが訪れた。
フィルターを外してみれば、長時間の格闘を物語る大きなへこみがついていた。

順調なら1時間程度で終了するオイル交換に、なんと二日もかかってしまったが、オイルもフィルターも交換して走り出せば、以前より機嫌よくスムーズに走っているように感じる私のバイクがあった。
やはり自分でやって、苦労も喜びも感じながらのバイクライフが好きである。
・・・おの・・・