1月29日(土)鋼鉄都市/全集CD/カンニング | 塾長雑記帳

塾長雑記帳

盛岡市高松にある個人塾「石原学舎」塾長のブログです.
石原学舎の生徒さんの様子,チェロ,読書などの話題がメインです.

アシモフ「鋼鉄都市」読了

 

今から数千年後の地球には、鋼鉄で周りを固めたシティと呼ばれる大都市に地球人が、それと隣接した、しかしシティとは厳密に隔離された宇宙都市に宇宙人(とは言っても、元々地球人だったのが、それ以外の惑星に移住したのち、遺伝子をいじった後で地球に戻ってきたという話)が住んでいる。

そのような状況において、宇宙都市側で宇宙人が殺されるという事件が起き、宇宙人側は犯人が地球人であると主張する。地球人の主人公は、宇宙人が作った人型ロボットと共に事件の解決のため奔走する、という話。

 

地球における人口問題、食糧問題、エネルギー問題と絡めて、人間とロボットがどのように付き合ってゆくのか、ということも考えさせる。数千年後の地球の人口が80億人とか、データ保存に物理媒体を使ってるとか、ところどころ古臭いところはあるけど、SFも推理もなかなか楽しめた。例によって、犯人は半分くらいでわかったけど、理由は最後の種明かしまでわからんかったわ。

 

ちなみにアシモフのロボット話というのは結構有名らしく、「ロボット三原則」なるものが彼以降のロボットSFに大きな影響を与えているらしい。はっきり覚えとらんけど、1.人間に危害を加えない 2. 人間が危害を加えられそうになってるなら助けろや。3. 1.2に反しない限りにおいて、自分の身を守れや。みたいなんだったと思う。

 

原題は「The Caves of Steel」で、邦題の「鋼鉄都市」だと「シティという洞窟に閉じこもって自分達の世界を守ることに汲々としている旧人類」みたいな軽蔑的嘲笑的なニュアンスが消えてしまい、どうなんだろうという気はする。

 

続編も購入してるので、近いうちに読もう。

 

***

 

先週に引き続いて、今週も全集ものCDのリッピング作業をば。

 

今日はバッハ全集のオルガン曲をNASに入れた。全集ものの常として、演奏家はCD一枚一枚異なるはずなのであるが、なぜかオルガン曲は全部コープマンの演奏だった。チェンバロの演奏と同様、オルガンの演奏も自由というか勝手気ままというか、曲によってははちゃめちゃといえなくもないものがあり、まあ面白かった。

オルガン曲だけで先週のラヴェル全集と同じくらいの枚数があり、やはりバッハの多産ぶりが際立つ。本当に働き者だったのだ。

 

それはそうと、この全集は音質の良いものも結構あり、演奏はほぼバロック専門の演奏家によるものであり、一部の素人臭い演奏を除いてクオリティが高い。にもかかわらず、一枚あたりで平均すると200円とかになってしまう。昔、CD一枚が3500円とかいう時代があったことを考えると、当時我々がグラモフォンとかデッカとかEMIとかにぼったくられていただけなのか、現在はサブスクから儲けが出るから物理媒体はこのくらいの値段でもやっていけるということなのか、なんか気になる。

 

***

 

気になると言えば、カンニングが行われたという世界史Bの試験の点数は気になる。巻き込まれた東大生は全力で満点を取りに行ってしまったのだろうか。

 

今後、共通試験や国公立の二次試験本番当日は、オンラインによる家庭教師とか個別指導はみんな自粛することになるのだろうな。