以前の記事の続きです。
今年出された数の性質の問題の第7回です。
商とあまり(カリタス2024)
2024は5で割ると4あまり、7で割ると1あまる数です。このような「5で割ると4あまり、7で割ると1あまる数」は1以上2024以下の数の中に▢個あります。
5と7の最小公倍数は35だから「5で割ると4あまり、7で割ると1あまる数」は35ごとにあらわれる。
そして 2024÷35=57.8… だから「5で割ると4あまり、7で割ると1あまる数」のうち
- 最小の数は 2024-35×57(=2024-1995=29)
- 最大の数は2024。これも同じ形で書くと 2024-35×0
だからこの間にある(×0から×57までの)58個で ▢=58
約数の個数(豊島岡2024第2回)
2024の約数のうち、11の倍数であるものは何個ありますか。
- 2024=11×184 だから184の約数の個数がそのまま「2024の約数のうち、11の倍数であるもの」の個数となる
- そして184の約数の個数は(過去記事「約数の個数いろいろ②」などの考え方で)184=2³×23¹だから4×2=8個
よって 8個
回文数(東山2024B)
1221、438834、333333、2467642、1010101のように左から見ても、右から見ても数字の並びが同じ整数について考えます。このような5けたの整数の中で、15で割り切れる最も大きい整数を求めなさい。
問題文にある「左から見ても、右から見ても数字の並びが同じ整数」を回文数という。以下この表現を使うと
- 15=3×5より「15で割り切れる」整数は必ず5の倍数になっているから一の位は0か5
- すると(回文数だから)「5けたの整数」の万の位は5に決まる。したがって一の位も5。こうして5けたの回文数で最大のものは59995とわかり、あとは59995以下の回文数で15の倍数のうち最大のものさがせばよい
- そして15=3×5より「15で割り切れる」整数は必ず3の倍数になっているから各位の数字の和は3の倍数になる。そこでてはじめに59995が3の倍数かしらべると各位の和は5+9+9+9+5=37だから3の倍数ではない
- つぎに大きな回文数は真ん中の百の位の数を1へらした59895。このとき各位の和も1へって36となるからこれは3の倍数(かつ5の倍数だから15の倍数)となっている
よって 59895