以前の記事の続きです。
今年出された相当算の問題の第4回です。
その1(開智中2024)
A:B=3:4、B:C=5:6、C:D=7:8のとき、A:D=▢:▢です。
- 「A:B=3:4、B:C=5:6」を連比にすると(Bを4と5の最小公倍数20にそろえて)A:B:C=15:20:24 だから A:C=15:24=5:8
- この A:C=5:8と「C:D=7:8」を連比にすると(Cを8と7の最小公倍数56にそろえて)A:C:D=35:56:64
よってA:D=35:64
その2(広尾学園2024)
広尾小学校のある学年で、算数と国語についてそれぞれ「好きか、好きでないか」のどちらかについて調査をしました。調査の結果、算数が好きな児童の数は学年全体の人数の⅓、国語が好きな児童の数は学年全体の人数の⅖、算数も国語も好きな児童の数は算数の好きな児童の数の³⁄₁₀であり、算数も国語も好きでない児童の数は44人でした。算数も国語も好きな児童の数を求めなさい。
(分母3、5、10の最小公倍数30より)学年全体の人数を㉚とする。すると
- 「算数が好きな児童の数は学年全体の人数の⅓」だから㉚×⅓=⑩
- 「国語が好きな児童の数は学年全体の人数の⅖」だから㉚×⅖=⑫
- 「算数も国語も好きな児童の数は算数の好きな児童の数の³⁄₁₀」だから㉚׳⁄₁₀=③
これをベン図にすると
この人数の関係は
⑩+⑫-③+44=㉚
となっているから ⑪=44 より ①=4
よって算数も国語も好きな児童の数③は 4×3=12人
その3(聖光学院2024第2回)
聖也(せいや)さんは光司(こうじ)さんに、持っているアメの²⁄₇を渡したところ、光司さんの持っているアメの個数は、聖也さんの持っているアメの個数の2倍より1個少なくなりました。さらに、聖也さんが4個のアメを光司さんに渡したところ、光司さんの持っているアメの個数は、聖也さんの持っているアメの個数の3倍になりました。光司さんがはじめに持っていたアメは何個ですか。
聖也さんがはじめに持っていたアメの個数を⑦個とする。
- はじめ聖也さんは「持っているアメの²⁄₇」である②個を渡した。このとき聖也さんのアメは残り⑤個
- すると「光司さんの持っているアメの個数は、聖也さんの持っているアメの個数の2倍より1個少なく」なったから光司さんのアメは ⑤×2-1=(⑩-1)個になった。すると光司さんがはじめに持っていたアメは(⑧-1)個…❶
- そのあと「さらに、聖也さんが4個のアメを光司さんに渡したところ、光司さんの持っているアメの個数は、聖也さんの持っているアメの個数の3倍に」なった。このとき聖也さんのアメは(⑤-4)個で、光司さんのアメは(⑩+3)個
- こうして「光司さんの持っているアメの個数は、聖也さんの持っているアメの個数の3倍に」なったから (⑤-4):(⑩+3)=1:3 より ⑩+3=⑮-12 だから ①=3個…❷
よって❶❷より光司さんがはじめに持っていたアメは 3×8-1=23個