以前の記事の続きです。
今年の入試問題より相当算の第3回です。
その1(普連土2024算数)
AとBの2つの商品があります。AとBの定価の比は7:5でしたが、両方とも25円ずつ値上げしたので、AとBの売値の比は11:8になりました。商品Aの定価は何円ですか。
- 「定価の比…7:5」の差2と「売値の比…11:8」の差3は「両方とも25円ずつ値上げした」としても金額にすると同じ大きさ
- そこで比の差をそろえるため定価の比を3倍、売値の比を2倍すると、定価の比は㉑:⑮、売値の比は㉒:⑯となる(比の差⑥でそろう)
- このときのAの定価㉑とAの売値㉒との差①が25円ということ
よって商品Aの定価㉑は 25×21=525円
その2(横浜雙葉2024)
葉子さんには姉と妹がいます。1年前、3人の身長の平均と、姉と妹2人の身長の平均が同じでした。この1年間で、姉は8cm、妹は6cm、葉子さんは何cmか身長がのびたので、姉と妹の身長の平均は葉子さんの身長よりも2cm高くなりました。この1年間で、葉子さんの身長は何cmのびましたか。
1年前に「3人の身長の平均と、姉と妹2人の身長の平均が同じ」だったということは(葉子さんがいてもいなくても平均は変わらないということで)葉子さんの身長はちょうど3人の身長の平均値だったということ。
- そこで葉子さんの1年前の身長を①㎝とすると姉妹の合計身長は②㎝だった
- そして「この1年間で、姉は8cm、妹は6cm」身長がのびたから現在の姉妹の合計身長は ②+8+6=(②+14)㎝ で、現在の姉妹の平均身長は(①+7)㎝
- これが「葉子さんの身長よりも2cm高く」なったから現在の葉子さんの身長は(①+5)㎝
よって葉子さんの身長は(①㎝から(①+5)㎝へと)5㎝のびた
その3(成城中2024)
AさんとBさんとCさんはそれぞれいくらかお金を持っていました。最初にBさんとCさんの所持金が2倍になるように、Aさんが2人にお金を渡しました。次にAさんとCさんの所持金が2倍になるように、Bさんが2人にお金を渡しました。最後にAさんとBさんの所持金が2倍になるように、Cさんが2人にお金を渡しました。その結果、所持金は3人とも1600円になりました。初めのAさんの所持金は何円でしたか。
「所持金は3人とも1600円に」なったところから逆に考えていくと
- 「最後にAさんとBさんの所持金が2倍になるように、Cさんが2人にお金を渡し」たからCが渡す前はAとBはいまの半分だった
- その1つ前は「AさんとCさんの所持金が2倍になるように、Bさんが2人にお金を渡し」たからBが渡す前はAとCはその半分だった
- さらにその1つ前は「最初にBさんとCさんの所持金が2倍になるように、Aさんが2人にお金を渡し」たからAが渡す前はBとCはその半分だった
よって初めのAさんの所持金は2600円