相当算2024② | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

今年出された相当算の問題の第2回です。

 

  その1(浦和明の星2024)

 

お父さんは、親戚からもらったお年玉を、2人の姉妹に分けて渡すことにしました。妹に、全体の⁴⁄₉より100円多い金額を渡したところ、姉には全体の⅗より500円少ない金額が渡りました。お父さんが親戚からもらったお年玉の金額を答えなさい。

 

右矢印親戚からもらったお年玉」の金額を㊺(分母の9と5の最小公倍数)とする。このとき

  • 妹がもらったのは「全体の⁴⁄₉より100円多い金額」だから ㊺×⁴⁄₉+100=(⑳+100)円
  • 姉がもらったのは「全体の⅗より500円少ない金額」だから ㊺×⅗-500=(㉗-500)円

これらの和が㊺だから

 ⑳+100+㉗-500=㊺ より ㊼-400=㊺

 だから ①=200

よってお父さんが親戚からもらったお年玉㊺は 200×45=9000円

 

 

  その2(本郷中2024)

 

Aさん、Bさん、Cさんは最初3人合わせて4539円持っていました。3人は同じ値段の本を1冊ずつ買ったところ、Aさん、Bさん、Cさんの持っているお金はそれぞれが最初に持っていた金額の⅔、¼、⅜になりました。この本1冊の値段は何円ですか。

 

右矢印 3人が「同じ値段の本を1冊ずつ買った」あと残ったのが「最初に持っていた金額の⅔、¼、⅜」だから、本の値段は次の3通りの表し方ができる。

  • Aが最初に持っていた金額の⅓
  • Bが最初に持っていた金額の¾ 
  • Cが最初に持っていた金額の⅝

このとき本の値段を⑮円(分子の1、3、5の最小公倍数)とすると

  • Aが最初に持っていた金額は㊺
  • Bが最初に持っていた金額は⑳ 
  • Cが最初に持っていた金額は㉔

そして「最初3人合わせて4539円持って」いたから ㊺+⑳+㉔=4539 より ①=51円

 

よって本の値段⑮は 51×15=765円 

 

 

  その3(洗足学園2024第3回)

 

学区がA市とB市だけの中学校があります。A市から通学している生徒とB市から通学している生徒の人数の比は13 : 7でした。3月に中学3年生が267名卒業しますが、そのうちA市から通学している生徒が192名です。中学3年生が卒業すると、中学1、2年生のうちA市から通学している生徒とB市から通学している生徒との人数の比は8 : 5となります。中学1、2年生の生徒の人数の合計は何人ですか。

 

右矢印 最初にある「A市から通学している生徒とB市から通学している生徒の人数の比は13 : 7」の情報は最後に使う。

  • 中学1、2年生のうちA市から通学している生徒とB市から通学している生徒との人数の比は8 : 5」より中学1、2年生のうちA市の生徒数が⑧人、B市の生徒数が⑤人とする(合計⑬人)
  • いま「中学3年生が267名」いるうち「A市から通学している生徒が192名」だから中学3年生のうちA市の生徒数は残りの75人(=267-192)

ここまでを表にすると上の通り。

そして「A市から通学している生徒とB市から通学している生徒の人数の比は13 : 7」だから

 (⑧+192):(⑤+75)=13:7 

 +975=+1344 より ⑨=369

 だから ①=41人

 

よって中学1、2年生の生徒の人数の合計⑬は

 41×13=533人 完了