タイル問題④ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

タイルのならべ方が何通りあるかという一見やさしそうでC難度の問題があります。今年も次のようなものが出されています。

 

同じ大きさの白色の正方形のタイルがたくさんあります。また、白色のタイルと同じ大きさの黒色の正方形のタイルもたくさんあります。これらのタイルの辺と辺をはり合わせて平面上に並べて図形をつくります。例えば、正方形のタイルを5枚はり合わせるとき、[図1]の図形と[図2]の図形は、平面上で回転させると同じ図形になるので、1種類の図形とみなしますが、[図1]の図形と[図3]の図形は、平面上で回転させても同じ図形にならないので、異なる図形とみなします。また、[図1]の図形と[図4]の図形は、色の配置が違うので、異なる図形とみなします。このとき、次の▢に適当な数を入れなさい。(慶應義塾中等部2024)

⑴ 白色の正方形のタイルを4枚はり合せると、異なる図形は全部で▢種類できます。

 

右矢印回転させると同じ図形になる」ものは同じ図形だが(問題文にある[図1]の図形と[図3]の図形のように)裏返すと同じ図形になるものは異なる図形とみなすことに注意しながら書き出すと

という 7種類

 

⑵ 白色の正方形のタイルと黒色の正方形のタイルの両方を使って、4枚のタイルをはり合せると、異なる図形は全部で▢種類できます。

 

右矢印 白と黒の「両方を使って」はり合せるから「4枚のタイル」のうち黒は1枚、2枚、3枚のどれか。そこで黒を1枚使うことを「黒1」、黒を2枚使うことを「黒2」と略して、それぞれのパターンごとに何種類できるかしらべていく。

なお黒を3枚使う場合の模様は黒1の模様の黒と白が入れかわるだけなので黒1の数を2倍することで数える。

すると

  • ①の形…黒1が1種類、黒2が2種類で1×2+2=4種類

  • ②の形…黒1が4種類、黒2が6種類で4×2+6=14種類
  • ③の形…黒1が2種類、黒2が4種類で2×2+4=8種類
  • ④の形…黒1が4種類、黒2が6種類で4×2+6=14種類
  • ⑤の形…④を裏返した形なので④と同じ14種類
  • ⑥の形…黒1が2種類、黒2が4種類で2×2+4=8種類
  • ⑦の形…⑥を裏返した形なので⑥と同じ8種類
よって合計すると 4+14+8+14+14+8+8=70種類 完了