ケタばらし② | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

受験算数界の定番テクニックの一つ「ケタばらし」が使える今年の出題例です。

 

連続する整数の各位の数字の和を考えます。例えば、109から111までの各位の数字の和は1+0+9+1+1+0+1+1+1=15です(甲陽学院2024第2日)
⑴ 1から100までの各位の数字の和を求めなさい。

 

右矢印 100は最後に考えるとして、1から99までの各位の数字の和を考える。

  1. このとき1を「01」、2を「02」のように99個すべて2ケタの数とみる。また最初に数「00」をつけて100個ちょうどにする(こうしても0の数がふえるだけなので「各位の数字の和」は変わらない)
  2. すると00から99まで2ケタの数が100個あるから、各位の数字の個数はぜんぶで 2×100=200個
  3. この200個の中身を考えると0~9の10種類の数が均等にあらわれる。つまり(200÷10=20より)0~9の数が20個ずつある
したがって分配法則を使ってその和を計算すると
 0×20+1×20+2×20+…+9×20
 =(0+1+2+…+9)×20=45×20=900
 
よって最後に100にある1を足してその和は901
 

⑵ 1から10000までの各位の数字の和を求めなさい。

 

右矢印 10000は最後に考えるとして、1から9999までの各位の数字の和を考える。

  1. このとき1を「0001」、2を「0002」のように9999個すべて4ケタの数とみる。また最初に数「0000」をつけて10000個ちょうどにする
  2. すると0000から9999まで4ケタの数が10000個あるから、各位の数字の個数はぜんぶで 4×10000=40000個
  3. この40000個の中身を考えると0~9の10種類の数が均等にあらわれるから(40000÷10=4000より)0~9の数が4000個ずつある
したがって分配法則を使ってその和を計算すると
 (0+1+2+…+9)×4000=45×4000=180000
 
よって最後に10000にある1を足してその和は180001 
 

⑶ 1から2024までの各位の数字の和を求めなさい。

 

右矢印 ❶1~999、❷1000~1999、❸2000~2024の3つに分けてしらべると

 

❶1から999まで

  1. 000から999まで3ケタの数が1000個あるとみると、各位の数字の個数はぜんぶで 3×1000=3000個
  2. この300個の中身を考えると0~9の10種類の数が均等にあらわれるから(3000÷10=300より)0~9の数が300個ずつある
したがってその和は 45×300=13500
 
❷1000から1999まで
  1. まず下3ケタの各位の数字の和は❶でしらべた13500
  2. また4ケタの数が1000個だから千の位の1も1000個あるので 1×1000=1000
したがってその和は 13500+1000=14500
 
❸2000から2024まで
最後にこの4ケタの数25個についてケタごとにしらべると
  • 千の位…2が25個あるから2×25=50
  • 百の位…0
  • 十の位…1が10個、2が5個あるから 1×10+2×5=20
  • 一の位…2000から2009まで45、2010から2019まで45、2020から2024まで 1+2+3+4=10。これらを合わせて 45+45+10=100
したがってその和は50+20+100=170
 
よって❶+❷+❸=13500+14500+170=28170 完了