規則性2024④ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

今年の入試問題より規則性の第4回です。
 


縦の長さも横の長さも,それぞれ2cm、3cm、4cm、…、99cm、100cmのいずれかとなるような、長方形や正方形のタイルを考えます。このようなタイルとして考えられるものをすべて、面積が小さい順に左から一列に並べます。ただし、同じ面積のタイルは、縦の長さが最も短いタイルのみを並べます。次に、あるタイルXが、並べられている他のタイルのうちいずれか1種類を、何枚かつなげて作ることができる場合は、タイルXを列から取り除きます。例えば、縦の長さが2cm、横の長さが4cmのタイルは、縦の長さが2cm、横の長さが2cmのタイルを2枚つなげて作ることができるので、列から取り除きます。このようにして取り除けるタイルをすべて取り除いたところ、下のようなタイルの列ができました。(渋谷教育学園幕張2024)① 左から7番目にあるタイルの面積は何㎠ですか。

 

右矢印右矢印右矢印

  1. 長めの問題文だが、まとめるとタイルの縦・横の長さ(cm)を素数にするということだからその面積は「素数×素数」の計算結果になる
  2. そこで素数どうしの積を表にしてみる。このとき「同じ面積のタイルは、縦の長さが最も短いタイルのみ」並べるから一番上の列が横の長さ、左はしの列が縦の長さと考える
  3. この積が小さい順に①、②、③、…と番号をつけていくとそれがそのまま左から1番目、2番目、3番目…のタイルの面積(cm)となる

よって左から7番目のタイルの面積は 21㎠ 

 

② タイルの列に、面積が60㎠以下のタイルは何枚ありますか。

 

右矢印 小問①の表の計算をつづけると積が60以下のものは次のようにあらわれる。

よって

  • 横2㎝のタイルが10枚
  • 横3㎝のタイルが7枚
  • 横5㎝のタイルが3枚
  • 横7㎝のタイルが1枚

の合計21枚

 

⑵ どの面の形も⑴の列にあるタイルのいずれかと同じ形であるような、直方体や立方体を考えます。ただし、体積が同じ立体がいくつか考えられるときは、向きが違うものは区別しないで、そのうち一つだけ考えるようにします。こうして考えられる立体をすべて、体積が小さい順に左から一列に並べます。左から10番目にある立体の体積は何㎤ですか。

 

右矢印「体積=底面積×高さ」だからこんどは一番上の列を底面積、左はしを高さとする計算表を新たに考える。

  1. このとき「どの面の形も⑴の列にあるタイルのいずれかと同じ形」の立体だから小問⑴②で求めた積(素数×素数)を底面積と考えてこれを表の一番上の列にする
  2. これと高さとの積について体積が同じ立体がいくつか考えられるときは…そのうち一つだけ考える」から同じ積には同じ番号をつけて小さい方から数えていくと10番目に小さい数は45

よって左から10番目の立体の体積は45㎤ 完了