以前の記事の続きです。
今年出された食塩水の問題の第4回です。
その1(早稲田実業2024)
容器Aには濃度6%の食塩水が300g、容器Bには濃度15%の食塩水が500g入っています。
この2つの容器から同じ量を同時にくみだして、容器Aからくみだした分を容器Bに、容器Bからくみだした分を容器Aに入れてそれぞれよく混ぜ合わせたところ、容器Aの食塩水の濃度は9%になりました。混ぜ合わせたあとの容器Bの食塩水の濃度を求めなさい。
はじめ「濃度6%の食塩水が300g」入っていたのが「容器Aの食塩水の濃度は9%に」なった
- 「同じ量」を出し入れしたから食塩水の全体量は300gのまま。濃くなったのは食塩がふえたため
- つまり 300×(9%-6%)=9gの食塩がBから来たとわかる
よって容器Bの方には(はじめ 500×15%=75gの食塩が入っていたのがへって)いま食塩66g(=75-9)が入っているからその濃度は
66÷500×100=13.2%
その2(香蘭2024第2回)
▢%の食塩水を6%の食塩水であるとまちがえて、濃度を3分の1にするために500gの水を入れたところ、実際にできた食塩水の濃度は4%になりました。
「濃度を3分の1にするために500gの水を入れた」から(そのためには『はじめの食塩水:入れる水=1:2』となるように水を入れないといけないので)はじめに食塩水は250gあった。
このとき(はじめの濃度が何%だったかとは関係なく)できあがりの濃度は3分の1になる。
よって 4%×3=12%
その3(早稲田佐賀2024)
2つの容器A、Bがあって、Aには9%の食塩水が200g、Bには5%の食塩水が200g入っている。Aには5秒間に10gの割合で水を、Bには5秒間に10gの割合で20%の食塩水を常に一定の割合で同時に入れはじめる。▢に当てはまる数字を答えなさい。
⑴ 水を入れはじめてから▢秒後にAの食塩水が6%になった。
- 水を入れるとAの食塩水が9%→6%と濃度が⅔になった
- ということははじめの食塩水の量:入れた水の量=2:1だった
よって200÷2=100gの水を入れたということだから(水は「5秒間に10gの割合で」入るから)▢=50秒後
⑵ 水や食塩水を入れはじめてから▢秒後にAとBの食塩水の濃度が同じになった。
まず状況を整理すると「5秒間に10gの割合」ということは毎秒2gということだから
そうするとAとBの食塩水の量はいつも同じだから濃度が同じになるのは食塩の量が同じになるとき。そして
- Aには水を入れるだけだからAに入っている食塩の量は 200×9%=18g のまま変わらない
- となるといまBには200×5%=10gの食塩が入っているからあと8gの食塩が入るのはいつかをしらべればよい
よってBには(2×20%=0.4より)毎秒0.4gの食塩が入るから、あと8gの食塩が入るのは 8÷0.4=20秒後
⑶ 水や食塩水を入れはじめてから▢秒後のA、Bの食塩水を全て混ぜると8.5%になった。
- いまAとBの食塩水を混ぜると重さは400gで(混ぜる食塩水の量が同じなら真ん中の濃度になるから)濃度は7%
- そしてこれからAとBあわせて毎秒4gの食塩水が入ってくる。この食塩水4gのなかには食塩0.4gが入っているから入ってくる食塩水の濃度は10%
- そこで左はしが7%(重さ400g)、右はしが10%(重さ〇g)、支点が8.5%となるように天びん図を書くと〇=400gのときつり合う
よってAとBあわせて毎秒4gの食塩水が入ってくるからこれが合計400gになるのは
400÷4=100秒後 ![完了](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/522.png)
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