以前の記事に関連する話です。
暗号を解読するという問題です。
〇と●を2個または3個組み合わせた記号を5種類考えます。異なる5種類の記号からできる配列をそれぞれ1〜5までの数を表すようにしました。その記号を用いてできる整数と配列の関係を考えます。(例)をもとにして、次の各問いに答えなさい。(京都先端科学大学附属2023AM)
(例)
215=●〇〇〇〇●〇
31=●〇●〇〇
54=〇●〇〇●
⑴ 表の(A)〜(C)に当てはまる配列を(ア)〜(コ)から1つずつ選び、記号で答えなさい。
(ア)●● (イ)●〇
(ウ)〇● (エ)●●●
(オ)●●〇 (力)〇●●
(キ)●〇〇 (ク)〇●〇
(ケ)〇〇● (コ)〇〇〇
例をもとにケタの区切り(|)がどこにあるかを考えると
1、まず「1=〇〇」「3=●〇●」のときたしかに「31=●〇●〇〇」となる(「31=●〇●|〇〇」とケタを区切ることになる)
2、つぎに「215=●〇〇〇〇●〇」と「1=〇〇」に注目すると「〇と●を2個または3個組み合わせた記号」だからケタの区切りは
㋐「215=●〇〇|〇〇|●〇」
㋑「215=●〇|〇〇|〇●〇」
のどちらか。しかし「54=〇●〇〇●」だから(5のはじまりは●ではなく〇だから)正しいのは㋑の方→「2=●〇」「5=〇●〇」が決まる
3、したがって「54=〇●〇|〇●」というケタの区切りとなる→「4=〇●」も決まる
よって A=イ、B=ウ、C=ク
⑵ 次の配列(D)、(E)に関する説明文を読み、(サ)〜(ス)に当てはまる整数を答えなさい。
(D) 〇●●〇〇●
(E) 〇●〇〇●〇〇●
(D)の配列は2けたまたは3けたの整数を表しますが、数字1〜5を表す配列を考えると、2けたの整数ではないとわかります。よって、(D)の配列は3けたの整数で[(サ)]とわかります。よって、(D)の配列が表す整数は1通りであることがわかります。
(E)の配列は3けたまたは4けたの整数を表しますが、3けたの整数として考えると[(シ)]、4けたの整数として考えると[(ス)]となるので、(E)の配列が表す整数は2通りであることがわかります。
完成した配列表をもとに(D)(E)について考えていく。
(D) 〇●●〇〇●
「(D)の配列は3けたの整数」だから
「〇●|●〇|〇●」と区切りを入れると
(サ)=424
(E) 〇●〇〇●〇〇●
まず「3けたの整数として考える」とき考えられる区切り方は3通りあるが
- 「〇●|〇〇●|〇〇●」→一の位にある「〇〇●」という配列の整数はない
- 「〇●〇|〇●|〇〇●」→1.と同じ
- 「〇●〇|〇●〇|〇●」→554
なので1つに決まり (シ)=554
⑶ 配列〇●〇●〇●〇●が表す整数が何通りあるか求めなさい。
ぜんぶで8個ある〇●を「2個または3個組み合わせた記号」として使うときにできる整数は3ケタか4ケタ。
ここから考えられる区切り方はぜんぶで4通り。このうち整数にならない配列がないか(もしあれば除くため)調べていくと
- 「〇●|〇●〇|●〇●」→453
- 「〇●〇|●〇|●〇●」→323
- 「〇●〇|●〇●|〇●」→334
- 「〇●|〇●|〇●|〇●」→4444
とすべて整数になるからそのまま 4通り
⑷ 配列〇●〇●〇●〇●〇が表す整数が何通りあるか求めなさい。この問題は式や考え方も答えなさい。
ぜんぶで9個ある〇●を「2個または3個組み合わせた記号」として使うときにできる整数はやはり3ケタか4ケタ。
ここから考えられる区切り方はぜんぶで5通り。このうち整数にならない配列がないか(もしあれば除くため)調べていくと
- 「〇●〇|●〇●|〇●〇」→535
- 「〇●|〇●|〇●|〇●〇」→4445
- 「〇●|〇●|〇●〇|●〇」→4452
- 「〇●|〇●〇|●〇|●〇」→4522
- 「〇●〇|●〇|●〇|●〇」→5222
とすべて整数になるからそのまま 5通り