以前の記事の続きです。
今年の入試問題から覆面算の第3弾です。
たし算(聖ヨゼフ学園2023)
0〜9のうち、同じ記号に同じ数が入ります。
百の位への繰り上がりに注目すると
- 2ケタの数どうしを足して200以上になることはないから ○=1
- とすると11と足して答えが3ケタになる「△△」は99しかないから △=9
- ▢は○+△の1の位だから ▢=0
引き算①(熊本信愛2023)
下のように、4けたと3けたのひき算の一部がア、イでかくされた式があります。この計算式が成り立つようにすると、ア、イの順に▢、▢になります。
数が見えている十の位と千の位に注目すると
- まず十の位(と百の位)を見ると「16ア」-98=「6イ」。この一の位は ア+10-8=イ だから ア+2=イ…①
- つぎに千の位と百の位を見ると(この時点で23→22になっているので)22-イ=「1ア」より ア+イ=12…②
①②より ア+ア+2=12 だから ア=5
これと①より イ=7
かけ算(智辯和歌山2023)
ある3桁の整数と、その百の位とーの位を入れかえた数をかけると、127087になりました。この数の十の位は何ですか。
いつものように筆算の形で考えてみる。
一の位7に注目すると「C×A=X7」となるAとCのかけ算は①1×7か②3×9だけ。だが②3×9だと百の位のかけ算(A×C)は300×900=270000となり127087をこえてしまう。
そこでA、Cは1と7に決まる。
つぎに十の位8に注目すると B+㋐=8か18
- ここで㋐は「B×7の一の位」だからこれと㋐のうえのBを足して「B×8の一の位」は8 がわかり①B=1か②B=6のどちらか
- だが①B=1だと117×711の計算結果は10万以下となってしまう。これに対し②B=6だと 167×761=127087 となり条件に合う
よって十の位Bは 6
引き算②(獨協2023第2回)
次の図の▢に、1から7までの整数を1回ずつ入れて筆算を完成させるとき、Aに入る整数を答えなさい。ただし、答えは2つあります。
㋐から㋕まで記号をつける。
「1から7までの整数を1回ずつ」使うから
- Aと㋕の組合せは(A, ㋕) = (4, 1) (5, 2) (6, 3) (7, 4) のどれか
- いずれにしても㋔=1に決まるから (A, ㋕)=(5, 2) (6, 3) (7, 4) のどれか
- また「㋒-㋓=1」と「㋐-㋑=1」がわかる。とすると (A, ㋕)=(5, 2)(7, 4) のどちらか( (6, 3) だと条件をみたす㋐㋑㋒㋓がなくなってしまう)
よって Aは5か7