コインの表裏 | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事に関連する話です。

 

コインを使った場合の数の問題です。

 

1枚のコインをくり返し投げ、表と裏の出方を調べる作業を行います。たとえば、コインを2回投げたとき、表と裏の出方は、表表、表裏、裏表、裏裏の4通りあります。
1枚のコインをくり返し投げ、表の出た回数が裏の出た回数のちょうど2倍になるか、裏の出た回数が表の出た回数のちょうど2倍になると、作業が終わり、それ以降はコインを投げることをやめます。このとき、次の問いに答えなさい。(高田中2023)
⑴ コインを3回投げたとき、作業が終わるような表と裏の出方は、全部で何通りありますか。

 

右矢印 簡単にルールをまとめると「表:裏=1:2か2:1になると終わり」というもの。少し手を動かしてみるとこのルールだと「コインを3回投げたとき」終わってしまうことの方が断然多いのがわかる。

 

そこでコインを3回投げても終わらない場合を考えると(以下、表を○、裏を×とすると)

 「○○○」か「×××」

の2通りだけ。

 

よってコインを3回投げるときの表裏の出方はぜんぶで2×2×2=8通りあるうち、3回で作業が終わる出方は 8-2=6通り

 

⑵ コインを6回投げたとき、作業が終わるような表と裏の出方は、全部で何通りありますか。

 

右矢印まず「コインを6回投げた」ということは3回投げても終わらなかったということなので最初の3回は①「○○○」か②「×××」に決まる。

 

これがあと3回で「表:裏=1:2か2:1」となるのは

 ①だと○4コと×2コ、②だと○2コと×4個

となったときなので

 ①だと「○××」の並べかえ

 ②だと「×○○」の並べかえ

を考えればよいこととなる。

 

そして「表:裏=1:2か2:1になると終わり」ということは終わるのは必ず3の倍数のところとなり4回めと5回めで終わることはないから

 ①のとき「○××」を並びかえた3通りすべて

 ②のとき「×○○」を並びかえた3通りすべて

が条件に合うから6回で作業が終わる出方は

 3+3=6通り

 

⑶ コインを8回投げたとき、表と裏の出方は、全部で何通りありますか。

 

右矢印まず「コインを8回投げた」ということは3回投げても終わらず6回投げても終わらなかったということ。

 

とすると最初の3回は①「○○○」か②「×××」に決まる。

このあと最初の6回でも終わらないような表裏の出方を考えると残り3回は

  • ①のつづきは「○○○」「○○×」「○×○」「×○○」「×××」の5通り
  • ②のつづきは「×××」「××○」「×○×」「○××」「○○○」の5通り

となりここまででぜんぶで10通り

 

このあと2回の表裏の出方は2×2=4通りあるが、どんな出方をしても7回めと8回めで終わることはないからこの4通りすべてが条件に合う。

 

よって「コインを8回投げた」ということが起こる場合の数は

 10×4=40通り 完了