以前の記事の続きです。
今年の入試問題から植木算の第3弾です。
赤い旗と白い旗を次のルールで左から順番に一直線上に立てていきます。
①コインを投げ、表が出たら白い旗、裏が出たら赤い旗を立てる。
②白い旗どうしが隣り合うとき、間隔は5mあける。
③赤い旗どうしが隣り合うとき、間隔は2mあける。
④違う色の旗が隣り合うとき、間隔は3mあける。
例えば、コインが裏→裏→表→裏→表→表と出た場合、旗は赤→赤→白→赤→白→白の順に並び、下の図のように両端の旗の間隔は16mになります。次の問いに答えなさい。(智辯和歌山2023)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230402/17/jukensansuwa/bc/a4/p/o1673043015264259108.png?caw=800)
⑴ コインを10回投げ、表と裏が交互に出たとき、両端の旗の間隔は何mになりますか。
「表が出たら白い旗、裏が出たら赤い旗を立てる」というルールで、「コインを10回投げ、表と裏が交互に出た」としたら、白い旗と赤い旗を交互に10本立てることとなる。
旗を10本立てるときの間隔は9コ。その9コとも白と赤の間隔だから間隔1つは長さ3m。
よって両端の旗の間隔の長さは 3×9=27m
⑵ 初めに表が6回出て、次に裏が3回出て、最後に表が1回出たとき、両端の旗の間隔は何mになりますか。
間隔のでき方を考えると
- 「初めに表が6回」出ると白い旗が6本立つ。これでできる間隔は5つで一つの間隔は長さ5mだから 5×5=25m
- 「次に裏が3回」出ると赤が3本立つ。これで間隔は3つふえる。その長さは最初の1つが3m、残り2つが2mだから、ふえる長さは 3+2×2=7m
- 「最後に表が1回」出ると白が1本立つ。これで間隔は1つふえる。ふえる長さは3m
よって両端の旗の間隔の長さは 25+7+3=35m
⑶ コインを10回投げると両端の旗の間隔が41mになりました。このようなコインの表裏の出方は何通りありますか。
芋づる算でイチから考えるのではなく、小問⑵をヒントに使って時間の短縮を図りたいところです。
小問⑵では白7本と赤3本で
5m×5+3m×2+2m×2=35m
だった。同じ10本の旗(9コの間隔)で全体の長さを35m→41mにふやすにはいちばん長い5m間隔を2つふやすしかない(1つでも3つでもダメ)。かわりに2m間隔を2つへらすと
5m×7+3m×2=41m
となりうまく条件に合う(これ以外に間隔41mのつくり方はない)
そして旗10本で5m間隔×7と3m間隔×2をつくるには
①白8本と赤2本使う
②白9本と赤1本使う
という2つの方法があるので場合分けをする。
①白い旗(〇)を8本と赤い旗(●)を2本使うとき…
●〇〇〇〇〇〇〇〇● だけで1通り
②白い旗を9本と赤い旗を1本使うとき…
〇●〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇●〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇●〇
の8通り
よって 1+8=9通り