以前の記事の続きです。
三角形を回転移動させたときにできる面積を求める問題です。
図のような三角形ABCがあります。三角形ABCを点Aを中心に時計回りに90°回転させたところ、三角形ABCが通過した部分の面積は430.185㎠でした。次の問いに答えなさい。(立教新座2023)
⑴ 三角形ABCの面積を求めなさい。
「三角形ABCを点Aを中心に時計回りに90°回転させたところ、三角形ABCが通過した部分の面積は430.185㎠」だった。これを図にすると
「三角形ABCが通過した部分」は青の部分。これは❶ABを半径とする四分円と❷三角形ABCとをあわせた形。そして❶の面積は
21×21×3.14÷4=1384.74÷4=346.185㎠
だから❷三角形ABCの面積は
430.185-346.185=84㎠
⑵ 三角形ABCを点Bを中心に時計回りに60°回転させました。辺ACが通過した部分の面積と辺BCが通過した部分の面積の和を求めなさい。
「三角形ABCを点Bを中心に時計回りに60°回転」させたときの図を書くとこうなる。
「辺ACが通過した部分の面積と辺BCが通過した部分の面積の和」は青の部分(A→A’、C→C'にそれぞれ移動したとする)。このとき△A'BC'は△ABCに等積移動できるから青の部分の面積を求めるにはおうぎ形ABA'の面積を求めればよい。
よってその面積は(小問⑴で半径21㎝、中心角90°のおうぎ形の面積は346.185㎠と出たから)
346.185㎠÷90×60=230.79㎠
⑶ 三角形ABCを点Cを中心に360°回転させました。辺ABが通過した部分の面積を求めなさい。
「三角形ABCを点Cを中心に360°回転」させたとき「辺ABが通過した部分の面積」は次のようなドーナツ型となる。
この面積は外側の大きい円の面積から内側の小さい円の面積を引けば出せるが、内側の円は(CBではなく)CDを半径とする円(DはAB上にある点でCDはABと直角に交わる)となる点に注意する。
そのCDの長さは、△ABCの面積が84㎠(小問⑴)より
AB×CD÷2=84 だから CD=168÷AB=8㎝
よって辺ABが通過した部分の面積は
(17×17-8×8)×3.14=706.5㎠